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鬱話注意!毒親サバイバーの回顧録【エデュケーション~大学は私の人生を変えたレビュー】

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陰謀論者の毒親(精神疾患の親?)と兄による暴力と支配を受けた著者の半生を描いた半ノンフィクション書籍を読んでみました。・・といいますか、どんな話なのか知らないまま読んでいました。
鬱ゲーやら鬱展開が多いマンガは たくさん読んだりプレイしてきましたが、リアルに起こった鬱展開を読むのは中々キツイですね‥(^^;)

著者はアメリカの山奥の生まれ、家族は父親と母親+7人兄姉の末っ子(女の子)です。
両親は子供の出生届を出さない・学校に行かせない、病気になってもケガをしても医療を受けさせない、兄による暴力・支配、神を信仰する父親と父親にほぼ従順な母親、自立を邪魔する父や兄、福祉に頼れない著者(家庭)・・など、「どうやって のし上がったの?よく今まで生きてこれたな‥」と疑問に思うような展開が多い。

著者は後に独学で大学に入り、ケンブリッジ大学で博士号を取ってるね、おそらく家族の中で一番優秀なんじゃないだろうか?

著者は元々、地頭は良さそうでしたけどね(優秀な兄もいた)
学校に行ってなかったという不利な状況+家庭問題+体調不良でも勉強をつづけて優秀な成績をおさめてたし

書籍は、著者の半ノンフィクションの話が小説っぽく描かれています。
※書籍の大部分は著者の日記や兄や親類の記憶からおこしているらしく、多少、著者の記憶があいまいな箇所は存在します
訳者が有名な方らしく特殊な書き方をされているので(一文短めで主語が多め)、本を読み慣れてない人でも読みやすいと思います。

書籍は長いので、特に面白かった・気になった部分のみネタバレありで紹介します。
※ただし、暴力描写や家族からの裏切り展開など胸糞話もあるので、書籍を購入して読む場合は ご注意ください。著者と似たような家庭の方はフラッシュバックする可能性があります。
※多少の見落とし・受け取り方の相違があるかもしれませんが、ご了承ください

この記事で紹介すること

・著者は毒親家庭レベル80/100くらいで過酷
・家族の中で かなりマトモなのは最終的には兄3人+親類が数名だけになった
・家族に酷いことをされても、家族を愛しつづける著者
・愛のカタチって難しい(陰謀論で支配することは愛なのか?)
・教育を受けた兄妹と、それ以外での残酷なまでの差
・茶番へのスルースキルが高い人の方が生きやすい?
・家族を拒絶したことで狂っていく著者
・その後、親類が「家族」の役目を担ってくれた
・自分を育て直すこと

目次

家族からの仕打ちと家族愛で苦悩する著者

じつはこの記事の執筆者も そこそこの毒親家庭で育ちましたが、それとは比べものにならないくらい書籍の著者の半生は過酷です。

・父が神を崇拝(双極性障害の可能性あり・陰謀論に傾倒?)
・父親の方針のせいで、家族の命は何度も危険に さらされてきた(自動車事故や仕事中の事故など)
・兄の1人がDV気質で暴力&支配的→のちに著者の姉も被害に遭っていたことがわかる
・学校へは行かせてもらえない→10代後半で兄の影響を受けて大学へ行く
・大学へ行く前の勉強は母が教えてくれていた+読書など
・家での教えは一般社会の人々と かけ離れていたため、著者は周囲との摩擦が絶えなかった
・家での教えのせいで、著者は福祉に頼れず何度もお金に困った→周囲のすすめも断るほど
・自立を邪魔する父親と暴力的な兄に苦しめられる著者
・父親と母親は娘(著者)は 悪魔に取り憑かれていると家族や親類に吹聴
・家族からのヒドい仕打ちと裏切り、家族への愛で苦しむ著者

自分が知っている中での最凶毒親家庭は大量殺人鬼であるヘンリー・リー・ルーカス(実在した人物)だけど、著者の家庭も中々ひどい・・

ヘンリー・リー・ルーカスの幼少期については漫画にもなっているようです(内容は胸糞なので注意!)↓

著者の地頭の良さ、努力、運よく教育を受けれた・・と色んな奇跡が重なって立ち直ることが出来たって話ですね
(著者の内心では完全に立ち直っているのかは不明ですが‥)

世の中のニュースを見てると、表に出てない(目立ってない)だけでヘンリー・リー・ルーカス級の最凶レベルの家庭は たくさんあると思います。

著者は おそらく優しい人間なので、家族に酷いことをされても自分を責めちゃうんですよね。
父親・母親・暴力的な兄の主観的には、著者への愛ゆえ(?)の行動と思ってそうですが‥(^^;)

家族構成や事情など~家族の中で かなりマトモなのは最終的には兄3人と親類数人だけになった

著者の家族構成は、父・母・兄姉・著者は末っ子です。

父:神を信仰、政府は敵という陰謀論者
母:聡明な人間だったが事故が原因で(?)夫の影響を受け陰謀論に傾倒していく
ショーン(次男・兄):DV気質、スピリチュアルな人間、暴力的で支配的な性格、著者を苦しめる
タイラー(三男・兄):聡明だが家族の中では浮いていた、著者と仲が良かった、大学へ行き著者にも大学へ行くことを勧める
ほかの兄・姉:トニー(長男・兄)、ルーク(四男?・兄)、リチャード(五男?・兄)、オードリー(姉)
母方の親類:のちに著者の疑似家族のような存在になってくれる
著者(タラ・ウェストバー、末っ子):女性、地頭が良い、大学へ行くまでは父の価値観に染まっていた
※著者の名前以外は仮名だそうです
※書籍の中で頻出する兄姉は、ショーン>タイラー>オードリー>ルークとリチャード>トニーという感じです

成長した著者が今でも連絡を取りつづけているのは、タイラー・リチャード・トニーと母方の親類。ほかの家族とは やや疎遠状態だそう。
ちなみに大学で博士号を取っているのは、著者とリチャードとタイラー。それ以外は学校で教育を受けていない(または途中から受けていない)。

書籍には詳しく書かれていなかったけど、トニー(学校教育をあまり受けていない?)が著者と連絡を取りつづけられているのが不思議だね

著者は幼少期から大学へ進学する10代後半までは父の影響で神を信仰していた(学校は洗脳機関・病院は毒を盛られる・政府は敵など)。
大学に入るまでは学校教育は受けてなかったし、暴力的な兄の支配も受けてる、事故の後遺症でも苦しんだし、大学進学で お金にも苦労している(父は大学進学に反対していたため、自分で学費や一人暮らし費用を支払う必要があった)。

著者の聡明な母親は資格を持たない助産師として稼いでいた。
自分でハーブやオイルを調合して、薬剤(?)を作っている。
大体においては夫の意向に従うが、時々夫の意向に従わないときがある。
事故後は、ヒーリングや筋肉テストなどスピリチュアル傾向が強い治療法を行っている。
瀕死状態の夫を自然療法(スピリチュアル療法?)だけで治療&助けた経験が色んな人に広まり、ビジネスを拡大させる。

ショーンは典型的なDV気質でスピリチュアル系の人間。
著者が幼いころには馬の乗り方を教えたり、一緒に長距離ドライブを楽しんだり、ショーンが得意な護身術などを著者に教えたりして可愛がっていた。
しかし、ショーンの恋人や他人に対する態度は暴力的で支配的。ショーンはケンカが強く、イジメのようなこともしていた。
著者が10代後半になってくると著者に売〇婦といい、バカにしたり暴力を振るい出す。
暴力を振るった後は著者に謝罪する。著者は この兄に幾度となく苦しめられる。
ショーンは2度にわたる大怪我で人格が変わってる可能性があるとのこと。

タイラーは家族の中で変わり者だったそうです。
やや吃音(きつおん・どもり)持ちで、論理的で頭脳派。音楽を好んでいた。
なぜか著者とタイラーは気が合っていたらしく、タイラーは妹である著者を可愛がっていた。
その後、タイラーは大学へ行くために家を出た。著者はしばらく落ち込んだ。
著者に大学に行くことを勧めたのもタイラーです。
タイラーは苦悩もあったようですが、のちに父親や母親に洗脳されることなく、著者の味方をしてくれる。

よく、この家庭に生まれてケンブリッジ大学の博士号まで取れたなぁと‥
親ガチャは大ハズレしてるけど、本人の能力ガチャと努力、その後の運が良かったということだけが救いだね

親の呪いで体調不良でも医療を受けれなかったり、補助金申請ができかなったり、恋愛するときに足かせになったりと不運というか不幸の連発ですね

上記2名の兄以外の兄姉も書籍には出てきますが、描写は少なめです。
姉のオードリーは最初、著者と協力して父や母と戦おうとしますが、のちにオードリーは父と母に洗脳されてしまいます。結果的に著者を裏切る形になる。

著者はタイラーの勧めで大学へ通うようになってから心理学や精神疾患などを学び、良い教授や友人たちと出会ったりして自分の家庭が おかしかったことに気づきますが、家族への愛との狭間で苦しむ・・という話です。
著者本人の地頭(+努力)が良かったから ここまで復活できたんだろうけど、頭の良さが人並程度だったら、ただ苦しいだけの人生になってましたよね(姉のオードリーと同じ人生を歩んでいた可能性が高い)。

実際に我々のみえる所にいないだけで、著者のように苦しんでいる人はいっぱいいそう・・(T_T)

著者の地頭のよさは どこから来た?

理解できないことを辛抱強く読むという技術を身につけられたのは、私の人生を左右するほど重要なことだった。

エディケーション 大学は私の人生を変えたより

著者は元々、学校へ行かないかわりに家で読書をしたり、母に勉強を教えてもらっていたそうです。
算数などの一般的な教育のほかに聖書を読んだり、神を信仰している父の話を聞いたり。
幼い著者にとって聖書は意味がわからないはずですが、わからなくても辛抱強く何度も読むということを繰り返していたと書籍で書かれています。

大体のひとは、意味がわからない・内容が理解できない時点で投げだすよね

この記事の執筆者も(やむを得ず)著者と同じことをしていました。自分は頭がいい方ではないので、世の中のほとんどのことの意味がわからないです。
つまり、意味が分からないからと投げだしていては読める本がなくなります。絵本とかしか読めなくなる。
著者と同じように意味がわからなくても辛抱強く読んだり、見たりするしかないんですよねぇ‥(^^;)

現在の読書家の人もよく言っていますが、意味がわからない本に時間を使わないこと、目次だけ読んでピンと来なかったら本を処分する‥という話もあるくらいですしね(自分は できないけど)

でも子供のころって時間だけはあるから、意味がわからない本とか問題でも解決しようとする。
ただし、著者の家は個人事業(?)の父親の稼ぎが少ない(ときどき大型案件で儲ける場合あり)、母親の薬剤と助産の仕事で家計を賄っている感じでした。
なので、著者は父親の仕事の手伝いや、母親の仕事や家事を手伝っていたので、この時代の一般的な子供よりは時間があったのかは不明です。

前述した著者の「意味がわからなくても本を読んで理解しようとする姿勢」は、大学入試や大学に入学してからの勉強にも生かされていたといいます。
一般的な子供と違う生活をしてきた著者は、周囲との違いや偏見に苦労していました。時には大恥をかいたり。
さらに陰謀論やスピリチュアル、神の信仰などの概念や価値観が著者に根付いてしまっていて中々抜け出せなかった。
立ち直ったのは、著者の努力と勇気のたまものですね。あとは周囲の協力や運も。

兄ショーンに酷いことをされても見捨てなかったのは なぜ?

※この記事の執筆者は何度も そんな兄は見捨ててしまえと思いました(^^;)

前述していますが、ショーンは2度の大事故で頭に大ケガをしています。おそらく脳にもダメージが行っている可能性がある。しかし、暴力的な性格はケガをする前からありました。
それなのに末っ子の妹である著者は死にかけた兄を救助したり、ショーンが呼べば お見舞いに行っていました。
※著者は心の中でショーンは助からなければいいのに‥と願ったこともあると文中で書かれている、複雑なんですね

この記事の執筆者が著者の立場だったら、おそらくショーンや家族とは絶縁していると思います。
※絶縁する考えや勇気を持つためには ある程度の知識や安全の確保は必要(この書籍の本質である教養が必要ってやつですね)
著者はショーンにあれだけヒドいことをされても、なぜ見捨てなかったんでしょうかね?
・ショーンは典型的なDV気質だったから?→相手(著者)が悪いと思い込ませる
・幼いころに優しくしてもらった記憶があるから?
・家族は助け合うのが当たり前と洗脳されてきたから?
・見てみぬフリする罪悪感から?→神の教えに背くから?

このころ著者は10代と若く、学校に行ってない=家族以外に出会う人の数が少ない。
※ただし、アルバイトをしたり、劇や歌を習ったり(?)してた

書籍にも書かれているけど、著者は一般的な生活(や考え方)と かけ離れていて、大学に入学して周囲との差異に相当悩んだそうだね

陰謀論や神の信仰、ショーンの暴力が「普通」という考え方に染まってしまった感じですかね?

余談:ショーンの人物像は どんな感じだったんだろう?+精神分析

イメージ画像がないので何ともいえないですが、ショーンは頭の回転が速く、結構イケメンでマッチョ体型なんじゃないかと思います。
ケンカが強い、建築系の現場監督を任されている、暴力的な性格でも女の子にモテるという描写から。

ショーンと付き合っていた女の子や後に結婚した女性も いじめレベルの酷いこと・ストーカーまがいなことをされているのに、恋人や妻もショーンから離れようとしないんですよね‥(^^;)なぜか。
※ちなみに著者は、ショーンと婚約(のちに結婚)した女性エミリーに それとなくショーンとの結婚はやめた方がいいと伝えていますが、結局エミリーとショーンは結婚しました(恋人関係のときでもイジメやDVのようなことをショーンはエミリーにしていた)
※婚約した当時の年齢はショーンが28歳でエミリーは高校3年生18歳前後だったとか
女性側(エミリー)が機能不全家庭育ちならショーンから離れられない理由もなんとなくわかりますが、そういう記述がなかったので謎です。
単純にショーンからの報復が怖いからという可能性もありますが‥。

あと少し前にSNSで話題になっていましたが、女性は真面目で優しい男性より暴力的な男性に惹かれるという話。
これは一般的な家庭に生まれた女性も陥る現象なんですかね?
たとえば、機能不全家庭で暴力・暴言的な父親や母親に育てられた子供は、同じコミュニケーションパターン(暴力・暴言による つながり)を好んでしまうという話を別の書籍で読んだことがあります。
世の中の一般的なコミュニケーション(暴力や暴言のない)に違和感が出てしまう・人と繋がっている感覚がなく物足りない・・というのが理由だそうです。
だから真面目で優しい人のコミュニケーションでは物足りなくなる?という。

書籍(自分のことが書かれる本・共感できる本)とか信頼できる専門家などの出会い+自己分析ができるといいけど、この手の人は這いあがるのが中々難しそうだ

あと、ショーンの性格は どのように形成されたのかも気になりますね(双極性障害である父親の遺伝?)

著者のウェストバー家では、ショーンと似た性格の人はいないし(あえていうなら父親と似てる?)。
DV・いじめ気質・サイコパス・スピリチュアル・やや他責思考・・あと読んでいて性格の「幼さ」を感じました。
著者や著者の姉オードリーが10代後半からボーイフレンドができたり、オシャレな服装をして色気付き始めたあたりから、ショーンは2人に暴言や暴力が始まったように思える。
親しい人が変わっていくことへの恐怖か、ショーンの中にある女性像みたいなのとかけ離れていたせいなのか、別の不快感があったのか‥謎です。
※ショーンと父親は意見の食い違い(特に仕事関係)から頻繁にケンカをしていましたが、どこか2人は似てるように感じる→同族嫌悪?

この記事の執筆者も身近な人の「当たり前の変化」に対して、茶化したり・馬鹿にしたり・邪魔したりするのを間近で見てきました。
一般的なひとの場合、身近な人の変化には「寂しさ」のようなことを感じていても、(変化する人の成長につながるならと)それを出さないように抑えているというイメージがあります。

やっぱり「共依存」に陥ってるからかね?自他の境界があいまいというか‥

この記事の執筆者は あまり人に執着するタイプじゃなかったので、現在は他者は「別の種族」という考えで腹落ちしています。
おなじ人間と考えると色々と辻褄があわない。犬や猫(人間とは別の種)に人間らしい振る舞いを強制する人はいないし、期待もしない。
これで人間関係が上手くいくようになりましたね(^^)

期待すると、色々とストレスが溜まりますからね

書籍の後半ではショーンvs姉オードリーと著者、母親協力?という対立が描かれています。
著者の姉であるオードリーと母がショーンの行いを父親に報告するという内容。
結果からいうと、この試みは失敗します。
母親は寝返って、母と父は家族内で暴力などないと見て向ぬふりをします。しかも、この告発を父親はショーンに話してしまう。ショーンは激怒して著者を脅す。
姉は再び父親に洗脳されて、洗脳を拒絶した著者だけが悪者となってしまいます。

ショーンはよく、暴力を振るうのは著者たちが正しくないことをするからだと言います。
父親から報告されてショーンは著者やオードリーへの暴力を父や母に知られたくなかったと思っている=悪いことをしている自覚があるということですよね?自分(ショーン)が正しい行動をしてるなら隠す必要はないはずだし。

ショーンの暴力は、悪意から来る行動か暴力を正当化してると判断してよさそうです。個人的な予想では後者。
悪いことをしている自覚はあるけど、自分の認知をゆがめて無理やり正当化している。
ショーンは外面がよかった(サイコパス?)等の描写もありましたしね。

あと、前述している父親の双極性障害がショーンに遺伝している可能性もあります。
かんたんに双極性障害を調べてみると、一卵性双生児の一方が双極性障害だと、もう一方も発症するそうです。さらに遺伝率も高いとか↓
https://www.smilenavigator.jp/soukyoku/about/science/

【鬱話注意!】著者の苦難と苦悩話がてんこ盛り~愛ってなんだろう?

※前の方で触れている内容を少し深堀します

・(最初は)大学の勉強について行けない著者
・周囲の常識と自分の常識のズレで苦しむ→大学に入ってルームシェア生活を始める著者
・まわりは著者を変な子扱いし友達が少ない(できない)
・病気になっても医療に頼れない
・お金がなくても福祉に頼れない(政府は敵という父の教えから)
・家賃や授業料の支払いに追われて、バイト生活を余儀なくされる
・常に金に困った生活&落第しないために徹夜で勉強
・実家に戻ったときはショーンの暴力に怯える(心を無にしてやり過ごす)
・ショーンから著者への嫌がらせ(著者のボーイフレンドの前で恥をかかせるなど)
・親元から自立できない著者と自立させない父親
・家族から離れて回復して、実家に戻って狂うの繰り返し
・ショーンに立ち向かった姉オードリーが父親と母親に洗脳されてしまった→著者への裏切り
・父親と母親から絶縁宣言のようなことをされて狂う著者→勉強が手につかなくなる

ショーンが暴力的になる描写からすでに鬱展開だけど、ほかにも鬱展開が多い
著者は(この条件で)本当によく生き延びたなぁと

著者は大学に入るまで学校へ行っていなかったため、勉強の仕方が分からなかった。
著者の年齢では一般的に理解しているであろう教養もマナーもなかった。
教科書を読むということでさえ分からなかった‥と書かれていました。

普通の人は+100からスタートしているのに、著者は-100からスタートして競争してるイメージですね

著者の「今の」人間性とかは わからないですが、「親ガチャ外れた!」と騒いでいる人たちをみてどう思うのかが気になるところ。親ガチャは甘えとかいうタイプだろうか?
著者は地頭がいいという遺伝的なガチャは当たっているので、プラマイ0・・とみるのは酷かな?
最初は落第点だった著者は勉強のやり方さえわかれば、メキメキと成績を伸ばしていきます。
のちに奨学金を申請できるレベルまでに。

著者はトイレに行っても手を洗わない、派手な服は着ない(神の教えから?)、神への冒涜(ぼうとく)になるようなことはしないという価値観を持っていました。
一般的な家庭に生まれた同世代の子たち(特にルームシェアしていた子たち)は、そんな著者が信じられず軽く対立するようになる。大ケンカとかではなく距離を置くなど。
だから友達も少なく、苦労していました。

著者はブリガムヤング大学生時代に歯の痛み(幼少期の自動車事故のときのもの)と感染症に苦しめられます。
痛みをこらえて勉強していることも多かった。
しかし病院には行けないし、バイト代はすべて家賃と授業料に消える生活(のちに授業料は奨学金で まかないますが‥)。
著者は教会の福祉担当者(?)に政府に補助金を申請するように促されますが、著者は最初これを拒否(補助金は おそらく日本の生活保護みたいなものだと思います)。
のちに渋々、申請して補助金を受け取ります。
著者は治療費の1400ドルだけもらえるものだと思っていたら、4000ドルの支援金がもらえた。

著者は「自分が必要なのは治療代1400ドルです」と、補助金を給付してくれた役所に問い合わせしてたね

給付した役所は「あなたに必要なのは4000ドル」だと判断したので給付しましたとのこと

著者は初めて お金に少し余裕がある生活ができるようになったと書いています。
まえに読んだ「欠乏の行動経済学」の書籍にも書いてありましたが、お金や時間が欠乏すると知的障害の境目まで知能が下がるという。
つまり、著者は不利な状況から脱して、勉強に集中できるようになったことを意味する。
実際に著者は、教授たちの言っている意味がわかるようになり、本がたくさん読めるようになったと書いています。

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著者の大学生時代のボーイフレンドは、一般的な常識を持っている人だったようです。
のちに著者は このボーイフレンドに見放されることになりますが、それまでよく付き合ってくれたなぁと思いました。
※小キレイにしてボーイフレンドと会う著者がショーンは気に入らないらしく、何度も著者に嫌がらせを繰り返し、次第に著者は精神不安定になっていく
著者は いわゆる弱者という立場だと思いますが、弱者の救済は普通の人より大変だと聞きます(逆恨みされる可能性が高いので)。
その他にも、著者はブリガムヤング大学時代にルームシェアするアパートを変えたんですが、そこでも著者を理解してくれる人がいました。
著者の過ち(常識を知らない・周囲に合わせないなど)は意図的ではなく「無知」から来るもの・・と優しく指摘してくれた。

お金がなかったことを考慮しても著者の実家依存度が高い・さっさと自立すればいいのに‥と読んでて思いましたが、著者は16~17歳くらいで大学に入ってるわけだから、そりゃそうかと。
この記事の執筆者の10代のときと比べたら、著者の精神年齢は高い。よくあの不利な状況で精神年齢を高く保てたなぁと逆に感心しました。

著者は のちにケンブリッジ大学(イギリス)に留学して、そこの奨学金を得て、正式にケンブリッジ大学で学ぶようになります。
素晴らしい論文(自分の生まれ・思想をまとめたもの)を書いて、ケンブリッジ大学の教授に称賛されるレベルになる。
さらに著者は自分を変えようとして、友達の輪に入っていく努力もしていく。
実家のアメリカまでは飛行機の距離になったので、長期休暇のときだけ実家に戻るようになります。
しかし、ケンブリッジ大学に行って精神が回復して、実家に戻ってスリ減るのくり返しです。

「そんな家族捨てちまえ!」と何度も思って読んでたね
著者はボーイフレンドと幸せに暮らすべきと

自身は あまり人に関心がない方なので、この著者のような行動が一般的なんでしょうかね?

著者が付き合うボーイフレンドたちはマトモな男性だったので、何度も著者を助けてくれますし、アドバイスもしてくれる。
ボーイフレンドは「実家に戻らないでくれ」と著者に頼みますが、結局 著者は何度も実家に戻ってしまうんですよね。
奴隷から解放されたくて戦い、自由を勝ち取ったのに また慣れ親しんだ奴隷に戻ってしまうみたいなムーブ・・(^^;)習慣の力って怖い。

その後、著者は実家に戻ったときに姉のオードリーにも会いますが、そこで姉もショーンの暴力を受けていたことが発覚する。
オードリーは著者と一緒にショーンにされたことを両親に再度訴えます。母親は味方になってくれるといいましたが、のちに裏切られる(寝返ってしまう)。いままで夫に従ってきた習慣のため?。
父親はオードリーと著者の訴えをショーンに話してしまって、ショーンは激怒する。のちにショーンは著者を脅す。
父親と母親は家族間の暴力なんてなかったことにしたい(神への信仰のため?)
まず両親はオードリーに ショーンの暴力はなかったことにしないと家族の縁を切ると脅す。オードリーは縁を切られるのが怖くなって(?)寝返ってしまった。
つぎに両親は著者をオードリーと同じく洗脳しようとしますが、著者はそれを拒絶。
著者は家族や親類のあいだに居場所のようなものを失ったと思い込んで狂っていく。
なにが現実で なにが幻想なのか、自分の記憶まで疑いはじめる。勉強も手につかなくなる。

著者が父親に対して「お父さん愛してる、でも それはできない」と拒絶する描写は胸が締めつけられました

おおくの読者は著者に対して勇気をだして「よく言ってくれた!」と思ったことでしょう。この記事の執筆者も思いました。
その後に著者が狂っていく様子が中々キツイ。教育のために家族を犠牲にしたのに、今は(勉強が手に付かなくなったために)教育まで失おうとしていると。

ショーンは別として、父親や母親は著者が憎くてやってるわけではなく、娘への愛から来る行動だと「思い込んでる」からね、わりとタチ悪い

その後、父親や母親は「娘(著者)は悪魔に取りつかれてる」だのなんだのと他の家族や親類に話し、実質的に著者から居場所(帰る場所)を奪ってしまう。
※おそらく、この時点でも陰謀論に否定的な(著者の味方になってくれる)親類はいたと思いますが‥

のちに著者のおばあちゃんが亡くなった後、味方になってくれる親類や兄タイラーの存在があったので著者は救われますが‥。

精神病や心理学を学んで、初めて父のことを理解した著者

著者は大学で双極性障害という病気を学んだときに、これは父のことだと思ったそうです。

双極性障害について↓

双極性障害は、(そう)状態または軽躁状態と抑うつ状態とを反復する精神疾患です。“躁うつ病”と呼称される場合もありますが、うつ病とは別の病気です。躁状態または軽躁状態は気分の高揚や活動性の増加を特徴とし、抑うつ状態は気分の落ち込みや興味・喜びの喪失を特徴とします。
https://medicalnote.jp/diseases/%E5%8F%8C%E6%A5%B5%E6%80%A7%E9%9A%9C%E5%AE%B3?utm_campaign=%E5%8F%8C%E6%A5%B5%E6%80%A7%E9%9A%9C%E5%AE%B3_%E6%A6%82%E8%A6%81&utm_medium=ydd&utm_source=yahoo#%E6%A6%82%E8%A6%81

双極性障害より

書籍でも度々でてきますが、自分(や他者)が何者であるか?を知るのが教養だと。この部分には激しく同意します。
特に自分ができないことや不得意なことを知る→なぜ それができないか?→じゃあ どうするべきなのか?と自己分析と試行錯誤を助けてくれるのが教育であり教養(この記事の執筆者の場合は書籍が それでした)。

おかげで自分も昔より楽しく過ごせていますしね

著者は双極性障害について、こんなことも学んでいました↓
・双極性障害を持つ親に育てられた子供は2重の危険因子にさらされている
・遺伝的に気分障害を起こしやすいこと
・そのような親のいる家庭はストレスが多く、育児環境も貧弱であること
・神経伝達物質と、それが脳内の化学物質にもたらす影響について学ぶ
・病気は避けようのないもの

著者は上記の知識を得ることで、父への同情心より「怒り」を感じたそうです。
犠牲を強いられたのは私たちだと。
父は家族の安全より「信仰」を優先した(ケガや病気になっても病院に行かせないなど)。

著者の場合は親が問題なのは間違いないけど、いったん親のせいにするのは皆が通る道なんだね

父は大ヤケドを負ってから、ほんの少しだけ変わった?

書籍で、著者の父は仕事中に瀕死状態になるレベルの大ヤケドを負ったと書かれていました。
しかも母は病院に連れて行こうとしたが、父はそれを拒否。
仕方なく、母は自分の薬剤やオイルを使い自然治療を行った。
口や肺にもダメージを負ったようで、ある程度回復するまで まともに話すことができなかった。

そんな喋れない父を説教者から観察者へと変えたと書かれていました。
数週間経つと、あの父が数年前は私の年齢も正確に言えなかった父が、著者の授業のこと、ボーイフレンドのこと、夏のアルバイトのことを知るようになった。
直接話をしたわけではなく、著者と姉のオードリーのおしゃべりを聞き、記憶していた。
大学で学んでることなどをもっと聞きたいと父は かすれ声で言った、すごく面白そうだと。
・・と書かれています。

自分で喋ることができなくなったから、人の話をよく聞くようになった感じか

著者は何かが変わるのではないか?と期待していましたが‥

その後、奇跡的に回復する著者の父ですが、(多少の変化はあれど)元の父に戻ってしまいます。
人間はそう簡単に変われるものではないですよね‥やっぱり(^^;)

その他に印象に残ってるエピソード

・若いころに苦労した著者の祖母の話
祖母は若い頃に苦労した経験(社会的に侮辱を受けていたらしい)から、祖父と結婚したときに「完璧な家族」を築こうと決意し、それにすべてを捧げたと書かれています。
そうすることで自分の娘たちをかつて、自分(祖母)を深く傷つけた社会的侮辱から守れると信じていた。
それは好ましい家庭のもとに生まれた人だけが与えられる贈り物。
しかし、祖母の娘(著者の母)は型破りな男(著者の父)と結婚してしまった。
著者の母は自らの意志で立派な体裁への期待を裏切った。

ほかの人からしたら特別な話ではないかもしれませんが、あまりにも この記事の執筆者の祖母と母親と同じ境遇だなぁと思って読んでいました

親は愛情を持って あえてそうしてるけど、子供には愛情と受け取ってもらえないという難しい問題でもあるね

たとえ親子であっても別の人間なんだから価値観が違うのは当たり前だし、「本音での話し合いは大事」「みんな自分が正しいと思っている」という考えは何歳になっても持っておきたいですね。

・陰謀論が否定された時の著者の父親の行動
おそらく1999年から2000年になる瞬間のノストラダムスの大予言のことだと思いますが、この日に備えて父親は燃料や食材の備蓄、武器となる銃を準備していました(家族にも そのための準備だと伝えていた)。
なので著者家族の家計はいつも苦しかったと。
ご存じのとおり、運命の日になっても もちろん世界は崩壊しなかったし、混乱も起きなかった。
それから著者の父親は二度と、そのこと(ノストラダムスの大予言?)を口にしなくなったそうです。
神への信仰、政府と学校は洗脳機関、医療に否定的な考えは相変わらずでしたが。

著者も1999年から2000年に変わる瞬間に父親と一緒に寝ないで起きていたそうですが、父の存在は すごく小さなものに見えた・・というようなことを言っていますね

自分の信じていたものが事実として否定されたとき結構キツイからね、あまりのキツさに事実の方をねじ曲げて解釈する人もいるくらいだし

著者の父親は話題に触れなくなっただけで事実をねじ曲げる方向には進まなかった。
おそらく、著者ふくむ家族が空気を読んで、その話題に触れなかったのが幸いしたのだと思います。
ちょっと意地悪い人が家族にいたら、「世界の崩壊や混乱は起こらなかったじゃん?」と論破して父親の陰謀論が強固なものになっていた可能性が高い。

・医療を否定したため、家族は何度も死にかけた
ウェストバー家は医療否定派だったので、2度の自動車事故(ほぼ家族全員)・兄の脚の大ヤケドと巨大ハサミによる切り傷・著者の歯科治療と胃潰瘍や感染病・父親の大ヤケドなど、すべて母親による自然治療(または自然治癒)で治そうとしていました。
※ショーンの仕事中の大事故やバイク事故は さすがに病院で治療したようですが‥
※あと著者の歯の治療と感染症の治療も病院治療でしたね

大昔の医療がない時代で生き延びた人々がいるのだから、完全に間違いってわけでもない‥?

まぁ医療がない時代は平均寿命も短いですが‥(^^;)

アメリカの健康保険の仕組みがどうなってるのか詳しくないけど、ウェストバー家は健康保険(民間保険?)に加入してないと書籍に書かれていたよね‥裕福な家でもないのに大丈夫なんだろうか?

※著者がケンブリッジ大学へ行ってから、母親の薬剤(?)やオイルのビジネスが当たって、そこそこのお金持ちにはなったようですが‥
ショーンの2度の事故は著者がケンブリッジ大学に行く前に起きた事故です。
ショーンの治療費をどうしたのかが気になりました。
保険なしで大手術をすると日本円で100万以上はかかると思いますが、補助・免除申請みたいなことができるのだろうか?

・歴史の偉大なる門番たちが自らの無知や変更をどのように受け入れてきたか?
・・というテーマの書籍を著者は大量に読んだそうです。
おそらく、自分が生まれ育った家庭の「間違った価値観」を書き換えるために。

やっぱり良くない家庭環境に育った人で、自分を変えたい人は「自分の育て直し」をするんだなぁと‥皆おなじだねぇ

勉強を重ねてケンブリッジ大学に行って、あまりの周囲との違いに著者は「自分は この場所には相応しくない」と何度も思ったそうです。過去の実家での記憶と比較して、みじめになると。
著者の優秀な兄タイラーは、結婚して家庭を持ったあと自分の子供にワクチン接種をさせることに最初は否定的だったといいます。無自覚に父親の価値観に染まってしまっていたと。
そのことで著者は最初、タイラーのことを笑っていましたが、皮肉にも自分も実家の呪いから抜け出せてないと思ったそうです。

あるゲームで「あなたは普通コンプレックスです」というセリフが出てきますが、この著者に当てはまりそうな言葉ですね

人として普通に生きたいという願いが・・(T_T)

・著者はケンブリッジ大学に行ってから友達や教授、ボーイフレンド、実家と疎遠な親類が疑似家族となる
当時のボーイフレンドはドルーという名前で、著者はドルーを本当に信頼していたので自分の家族のことを嘘偽りなくすべて話していたそうです。
その上で、自分が何か おかしなことをした時に止めてくれと。事実、ドルーは その通りに実行してくれる。
著者は、ケンブリッジ大学の友達や教授を自分の家族のように思ったそうです。実家では得られなかった信頼関係を感じていたと。
じつの家族より疑似的な家族を愛するなんて自分はどういう人間なんだろう‥と悩むこともあったそうです。
ケンブリッジ大学で幸せになればなるほど、じつの家族を裏切った気持ちにさせられると。

「じつの家族と疑似家族が逆であればいいのに‥」「与えられた家族より自分で選んだ家族が好きだった」‥という部分刺さるねぇ

書籍のあとの方でも著者はタイラーの妻を本当の姉のように慕い、母方の親類(著者の家族と やや仲が悪い?)と本当の家族のような関係になっていますね

非寂しがり屋タイプだと家族と縁を切るだけで完結するんですが、寂しがり屋タイプだと、そこから疑似家族が必要になるから大変ですね‥(^^;)
しかし、著者は本当の意味で実家の家族を手放せていなかったので、実家の家族を失ったと思い込んで狂ってしまいます。前述している父親と母親を拒絶したときに。

・タイラーだけは洗脳されなかった
姉オードリーは家族との縁が切れるのを恐れて、ふたたび両親に洗脳されてしまいました。
しかし、タイラーは両親から同じ洗脳を受けつつも最後まで著者の味方でした。両親を失うことへの苦悩もしていましたが‥。
※タイラーは父親と話をすると吃音(きつおん・どもり)が酷くなるという描写がありましたので、もともと父親との仲があまり良くなかった可能性が高いです

著者はオードリーの一件があるから、タイラーも洗脳されるんだろうな‥と思っていましたが、タイラーは洗脳されませんでしたね

これが教育を受けた者と、そうでない者の差か‥

あと、実家では母親のビジネス(自然治療やオイル、薬剤系)が成功していて従業員を何人も雇っている。
著者の兄姉の半分が母親のビジネスを手伝っている、つまり実家依存度が高いということ。
タイラーは著者と同じく、大学の博士号を持ち教養もある。実家依存度も高くない‥というのも洗脳されなかった要因の1つかもしれませんね。
※著籍には「著者・タイラー・リチャード」が博士号を持ち、「トニー・ショーン・ルーク・オードリー」が高校の卒業資格を持っていないという状況、この3人と4人で溝が深まっていると書かれています

・著者のおばあちゃんが亡くなって、実家に戻ったとき母方の親類が著者を優しく迎え入れてくれた
また家族を取り戻したと書かれていて、ちょっとウルっと来ました‥(T_T)

・ショーンと妻エミリーの間に女児が生まれたけど大丈夫か?
書籍に書かれていなかったので詳細は不明ですが、ショーンは女性にだけ暴力を振るう傾向があります(書かれてないだけで男性にも暴力を振るっていたのかもしれませんが‥)。
最初の子は男児だったのでよかったんですが、次の子は女の子です。
この子が成長して、ショーンに暴力を振るわれないか心配です。

・陰謀論者や宗教信者は茶番が好きなのか?
ショーンの妻エミリーがショーンからDVを受けて、真冬の外に薄着で放り出されるという描写があります。
(ショーンとエミリーの息子、ピーター用に購入したクラッカーが間違っていたという理由で。ちなみにピーターは生まれつき体が弱い)
エミリーは冷え切った身体で著者の実家に駆け込みますが、母親はエミリーを慰め、父親はショーンに電話をかけて迎えに来させる。
著者は、その場にいた兄リチャードの妻カミを部屋に戻らせた。エミリーが恥をかかないように。リチャードは父親の指示を待っている。
これらの一連の流れは、役割分担があるかのように(毎度?)行われていたそうです
その後、ショーンはエミリーを迎えにきて帰っていくという流れ。

なんっすかね、この茶番は?
なぜ誰もショーンを止めない?毎回DVが行われているのに?父親は?エミリーの親は何をしている?‥と言いたいことが山ほどある

陰謀論者と宗教信者は、よく茶番劇を行いますが これは何なんでしょうかね?
信じたいものしか信じないという思考のクセから?
正常な人でも(遊びとかではなく)茶番をするのはよく見かけます。
この記事の執筆者は茶番に違和感を覚えやすいし、なるべく付き合わないので、こういう部分が我ながら社会不適合者なんだよなぁ‥と思いながら読んでました(^^;)

自分の場合は茶番しすぎると、リアルとファンタジーがごちゃ混ぜになってしまうので、茶番は避けています(遊びの茶番以外は)

すこし前に「建て前」が度を超すと「狂気」になるという記事でも似たようなことを言っていますね。
下記記事では建て前であっても、「本音」も心にとめておきましょうとなっています(器用な人はできるのかな?)↓

megamouthの葬列
もしもボスが狂ったら - megamouthの葬列 連日、アメリカ大統領の発言がニュースになる。クルーグマン氏によると、彼は「完全に狂っている」そうだが*1、将来ビザが下りなくなる事態を避けたい*2私としては、トラン...

・居場所がなくなってしまった人はフィクションの物語で疑似体験をする?
著者は父親と母親を拒絶して、家族や親類を失い、自分の居場所がなくなったと思い込んでいました。
そのとき勉強は手に付かなくなってしまいましたが、人気のあったドラマシリーズをひたすら見つづけるという行動を取っていました。
上記のことについて、書籍の後ろの方に書いてあった別の作家さんの言葉が印象に残っています。
①破壊された環境にいる人間がフィクションを通して、あるべき世界の具体的な生活について学ぶことは多くある
②自分の場合は、古今東西の小説をひたすら読み続けることで外の世界のありようを後天的に学んだという自覚もある

上記部分、この記事の執筆者も身に覚えがあって驚きました
自分の場合は、ドラマや小説ではなくゲームでしたが‥

あと、やたら心理学とか機能不全家庭、非行について詳しくなったりするよね、専門家でもないのに

しかし、自分の場合は少しちがっていて「あるべき世界の具体的な生活」≒「一般的な幸せな家庭像」というのは見れなかったですね。かわりに鬱展開がずっと続く話とか鬱状態から這いあがるような話を好んでいた。
あまりに幸せ家族オーラのある話を見せられると、「なんで自分だけ こんな目に遭わないといけないんだ!」と惨めになりますからね‥(^^;)

・「自分だけではない」という感情は勇気に変わる?

原始的な群れ、血脈の守り神の元から離れたことの罰を受けるように誰といても、どんな組織に所属しても逃れようのない寂しさがある。
著者も(中略)抱えて生きているのではないか(中略)
すると、たまらない気持ちにもなるが、一方で このような人生を送らされているのは自分だけではないのかもと想像し、それは ほんの少しの勇気にも変わる

エディケーション 大学は私の人生を変えたより

傷のなめ合いかもしれないが、仲間がいる安心感か‥

個人的には、おなじ目に遭っている同士と、著者が得た疑似家族のような存在の両方が必要だと思います。
共感しあえる仲間と、価値観を書き換えてくれる人たち。
この両方が自分を育て直すのに必要な人たちかなと。

まとめ:毒家庭に苦しめられてる人の助けになるかもしれない書籍

・陰謀論系(宗教?)の毒親サバイバーの回顧録
・何が正しいのかは わからないが、優しい人ほど苦労する
・親ガチャに外れても地頭のよさで復活できる可能性がある
・機能不全家庭で育った人は この書籍でフラッシュバックする可能性もあるが、仲間がいる安心感も得られるかも?
大事なのは学ぶことをやめないこと、自分を知ること

著者ほど教育の重要性を知っている人もいないんじゃないでしょうか?
たぶん、教育(教養)は大学じゃなくても本(または動画などのコンテンツ)を片っ端から読んで自己分析と試行錯誤で身に着くと思います。
この記事の執筆者も最初は読書キライでしたが、知識を取り入れることの重要性を知ってからは毎日 本を読むようにしていますし。昔よりは全然マシな人生を送れている。

あまり良い環境で育っていない人こそ、オススメできる書籍だと思いました。

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