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【優柔不断さんにオススメ】正しい意思決定の方法とは?

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・転職すべきか?
・引っ越すべきか?
・株を売るべきか?買うべきか?
・家を買うべきか?
・彼氏、彼女と別れるべきか?

日々さまざまな選択肢が、皆さんを悩ませますよね。
満足度の高い選択をするには、どうしたらいいのだろうね?
物事を判断するときに役立ちそうな「決定力!」という書籍を読みました。
著者はチップ ハース氏・ダン ハース氏です。
前作の「スイッチ!」が良かったので、こちらの書籍も気になっていました。
読んでみた結果、大満足です!(^^)
外国の方が書かれた書籍ですが、日本語訳もしっかりしているので読みやすいです。
個人的良書ベスト5に入るレベル。
私が参考になった部分のみを復習がてら紹介しますが、日々の生活でも色々と使える知識なので、購入して読むことをオススメします。
Amazonのレビューでは内容が難しい・・と書かれている方もいましたが、個人的には難しいと感じる部分は1割ほどでした(ちょっとだけ専門用語が出てくる)。
こんな方にオススメな書籍

・自分の選択に後悔が多い
・優柔不断
・今より決断力を上げたい
・人にアドバイスする事が多い
・会社などで重要な意思決定をする立場にいる
・株の中短期売買をしている

記事はネタバレを含みます。

目次

意思決定を成功させるには、4つの罠と戦う必要がある

・視野の狭窄(きょうさく)
・確証バイアス
・一時的な感情
・自信過剰

<視野の狭窄>

選択肢を~すべきか?否か?で判断してしまっている状態。視野が狭くなっていて他の選択肢に気づかない。

<確証バイアス>

物事を判断するときに、自分に都合のよい情報ばかり集めてしまう現象のこと。仕入れる情報のかたよりで判断を鈍らせる。

<一時的な感情>

その場の感情に任せて決めてしまうこと。衝動買いなどが当てはまる。後で後悔することが多い。

<自信過剰>

人は自分の予想を良く見積もってしまう傾向がある。
例えば、本来なら1時間かかる作業を50分でできると上司に進言してしまうなど。相手も自分も困る。

この4つの罠を上手く避ける方法が書籍内で語られています。

視野の狭窄:選択肢を広げる(W)

・退職すべきか?否か?
・難しい仕事のオファーを引き受けるか?否か?
・新築の家を買うべきか?否か?

~すべきか?否か?‥で考えている時は視野が狭くなっている証拠だと書籍では言われています。

無数にある選択肢のほんの断片しか見ていない。
例えば、100%と0%ではなく、50%と50%ずつ取る‥などの方法を考えることができない、イエスかノーと考える。

上記の例だと‥

・退職すべきか?
・否か?
・上司に不満に思っている事を伝え、改善されなければ退職する←New!

・難しい仕事のオファーを引き受けるか?
・否か?
・とりあえず交渉して、1/2だけ引き受けてみる←New!

・新築の家を買うべきか?
・否か?
・安い中古住宅を買って、残ったお金で車を買う←New!

選択肢を狭めすぎると、失敗率が上がる。

1つの選択肢しか見てない経営者は、
・この選択を成功させるには?
・同僚の支持を得るには?
・・とばかり考えている。

・もっといい方法は?
・他に何ができるだろう?
・・という重要な問いはすっかり忘れられている。

~するべきか?否か?と頭の中で思い浮かんだら、警報ベルを鳴らすこと。
「視野は狭くなっていないか?」と考えられるようにする。

視野を広げる‥というちょっとした努力をするだけで、大抵は思っていたよりも選択肢がたくさんあることに気づく。

おもしろい例:神のお告げ?

書籍の中に、おもしろい例が紹介されていました。
どうしたらいいか分からなくなった人が神父の元に訪れて、「神が私にどうせよと、おっしゃっているのかが分からないんです」と聞いてくるそうです(^^;)
まるで、神の考えを代弁してくれるのを期待するかのように。

神が我々に求めている行動は、たった1つだという固定観念があるのです。
その1つを理解しようと思い悩むあまり、間違いを犯すのを極端に恐れてしまうわけです。

視野を広げると関係ないですが、
・悪徳ビジネスにひっかかる
・占い依存症になる
・・とかの典型ですね。

機会費用について考える

機会費用とは‥

人間の選択行動において、ある選択を行うことで失った(選択しなかった)ものの価値をいう。

私たちは、望むものすべてを手に入れることはできない。ある選択的決定をする場合、選ばれなかった選択肢は犠牲となる。同時に全ての選択を行うことは困難であり、商品であれば、価格や性能など自分の基準で判断し選択する。

仮に選ばれなかった他の選択肢を選んだときに得たであろう価値は犠牲になっており、これが機会費用となる。

https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/yogo/k/kikai_hiyo.html

例えば、いま950円持っていて昼食を買おうとしている。
A:950円の美味い弁当を買う
B:300円のハンバーガーを3個買う
Aを選んだらBを選べない、Bを選んだらAを選べない。

より良い選択をするためには、前述した選択肢を広げる必要がある。

C:500円の安い弁当を買って、飲み物とデザートも買う←New!

他の選択肢に気づくためには?

他の選択肢を無視していると気づいていなければ、選択肢を探そうとは思わない。
実際、視野の狭窄に陥っていることに単に気づいていないケースが多い。

新たな選択肢に気づくためには、

・他人(できれば信頼できる人)に他の選択肢がないかと、相談する
・○○さんだったら どうするだろう?と考える
・消去法テストをする

・・などの方法が考えられる(詳しくは後述)。

視野の狭窄を回避できる「消去法テスト」とは?

いま考えてる選択肢がどれも選べないとすると、他に何ができるか?‥と考える。

例えば、「会社を退職するか?」「否か?」のどちらも選べない。

①部署移動を希望する
②休職する
③(退職したい理由にもよりますが)時短勤務にする

・・私は、こんなアイディアが出てきました。

逆に、

別の選択肢を考えてみてと言われると、心のスポットライトをほんの数センチだけ渋々動かし、今までと、ほんの少ししか変わらない選択肢しか見つけ出せない人が多い。
私たちは新しい選択肢を掘りおこさざるを得なくなるまでは、今までの選択肢にこだわる傾向がある。

視野の狭窄は、本人が気づきにくい。

他人である「あなた」がアドバイザーになることも大事です。

【超・重要!】複数案を出すことで平和解決!

デザイナーは、よく複数案を出すように言われます。

理由は、

・1案だとフィードバックをもらった時、作り手が批判と感じる
・なので、フィードバックを求められた方も答えづらい
・複数案を出すことで前向きな改善ができる

1案しか出さなかった人が、自分の作品に愛着を抱きすぎて、フィードバックを自分の唯一の選択肢を否定するものと捉えてしまった。
アイディアが1つしかなければ、自分とデザインが完璧に一致してしまう。
アイディアがいくつもあれば、自我とデザインを切り離して考えられる。

前に書いた記事の答えですね↓

あわせて読みたい
ブログ記事など作品に対する批判を自分自身の批判と捉えない為にはどうしたらいいか? 皆さんは自分のやり方や仕事の進め方、自分の作品等で批判を受けた事がありますか? 例:「その進め方はおかしいんじゃないか?」「そのやり方では遅い」「ここのデッサ...

ただし、この記事の議題は研究なので、複数案出すのは不可能かもしれませんが‥(^^;)

私も絵やブログを書くので、自分の作品と自我が同一化してしまう現象よくわかります。

・フィードバックがないと成長できないのに、批判を受けるのが怖くなる
・自分の立場が悪くなることを恐れて、相手も言いづらい

複数案出すことで、お互いにとって気持ちの良い結果になる

複数案って、マジで大事だね。

実は多くの選択肢を比較検討する人ほど、決断が早い

選択肢を比較することで、全体像が理解しやすくなる。
可能なことと、不可能なこと、さまざまな変数同士の関係がわかるので、素早い決断を下す自信が得られる。

複数の選択肢を比較検討すれば、いざという時の代替案が自然と手に入る。

例えば、引っ越し業者を選ぶときは相見積もりが基本です。
1社しか検討しなければ、料金が割高になる可能性が高い(相手の提示する料金を受け入れるしかないため)。

お得に引っ越し業者を選ぶには、A社・B社・C社の価格や質を比較する必要がある。
A社と交渉を行なって決裂すると、B社・C社にも相談できる状態。

ただし、選択肢が多すぎると意思決定のマヒに陥るので、選択肢は1つか2つ増やしてやるだけでOK。

ニセの選択肢に注意!

ニセの選択肢を見分ける方法は、採決を取ること。
かたよりがないか確かめる。

「悪い予感」と「良い予感」を想定すると上手くいく

書籍では、
・悪い予感=悲観主義(予防マインドセット・守る)
・良い予感=楽観主義(促進マインドセット・攻める)
・・の両方をあわせ持つと上手く行くと書かれていました。
慎重であると同時に、意欲的であること。

例、会社が不況に陥ったとき‥
・コスト削減を目指しながら(守る)
・人を雇い、新たな分野の開拓を進める(攻める)
・・ような感じです。

実際に不況に陥ったあとに、立て直すのが早かった企業の例です。

個人の例だと、コロナ禍で収入減になってしまった‥

・節約して生活費を抑えつつ(守る)
・スキルを磨き、転職や独立を目指す(攻める)

・・ような感じですね。

人生でAかBか迷ったら、答えは両方かもしれないと考える図々しさが必要

わかな
この考え方は、私がよく視聴するリベ大Youtubeでも言われていました。

確証バイアス:仮説の実現性を確かめる(R)

ある選択肢にほんのちょっとでも気持ちが傾いていると、私たちは間違いなく都合いいデータにスポットライトを当ててしまう。

お店で気に入った商品を見かけた時に、買う言い訳(?)を考えてしまうアレかな‥
確証バイアスは、どんなに教養のある人でも陥るそうです。
人々はせっせとデータ集めに走りますが、自分が帳簿をごまかしているとは気づかないものなのです。
仕事でも人生でも真実を求めているフリをして、本当は確証を求めていることが多い。
・私って若く見える?
・俺って、仕事できるでしょ?
・・こういう質問をする時、誰も正直な答えなんて求めちゃいない。

裁判の判決と確証バイアスの関係について

例えば、裁判は通常‥
①裁判官、陪審員(判断する人)
②検察、被告(意見Aに賛成している人、証拠を示す)
③弁護士、原告(意見Bに賛成している人、証拠を示す)

両方の意見を聞いて裁判官、陪審員が判断する

確証バイアスにかかっている状態だと、片方の意見しか聞かないで判決を下しているのと同じ。

意思決定も裁判と同じような過程を踏めばいい・・という事かな?

避けてしまいがちだが、反対意見を述べてくれる人の重要性

ハイリスクな意思決定には一定の猜疑心(さいぎしん)が必要。
※猜疑心とは、相手の言動や行動を疑う気持ちがあること

私たちは懐疑的な会話を積極的に求めるよりも、避ける傾向がある。
反論されるという一時的な不快感を避けようとするのは理解できる。
でも間違った意思決定に目隠しで突っ込むよりはマシな痛みだろう。

最初に軽傷を負うか?
後で重傷を負うか?

批判は、貴重な役割の1つと捉える必要がある。
ここで問題になるのが、反対・賛成で敵・味方に別れてしまうこと。
解決法として紹介されているのは、誰が正しいかなんて議論するのはやめること。
1つ1つの選択肢について、この選択肢が正解であるためには、どのような条件が必要か?を考える。
相手に不快感を与えずに反論できる。
自分の信念を否定する証拠を受け入れざるを得なくなるだけでなく、どんな条件が揃えば喜んで意見を変えるかまで想像させる。
意見を変えたからといって、議論に負けたと感じることもない。
…ただ、反対!だけを述べる人の話は聞く必要がないのかな?

確証バイアスから見るブラック企業回避術

・△△社に入りたいAさん
・入社試験に申し込みをする
・しかし、△△社はブラック企業との噂がある
・ブラック企業には入りたくないAさん
・Aさんは△△社に入りたいと思っているので、会社の良い面を探す質問ばかりしてしまうかも‥
・面接でどのような質問をしたらいいか?

答え:反証的は質問をワザとしてやること
<質問例>

・皆さんは仕事以外の生活も充実しているのでしょうか?
・先週、家族と一緒に食事を取った回数は?
・夕食を何時に食べたのか?
・夕食後も仕事をしたのか?

問題点を黙っていることはできても、嘘をつくのは躊躇してしまうから‥と言われています。

なかなかの策士ですね(笑)

医者と患者の問診からみる確証バイアス

医者は患者の病気を特定するとき、すぐに問診を支配してしまう。
自分では客観的で科学的に診断しているつもりだが、自分の頭に描いた病気に合わせてデータを操っている。
どんな医者もそうしていることに気づいていない。パターンを探しているのではない、作っているのだ。
これも1種の確証バイアス。
ちまたであふれている誤診の原因は、このパターンが多そうですね。
これを避けるためには、まず漠然としたオープンエンドの質問から始めるといいとされています。
・どんな痛みでしたか?
・どんな気分でしたか?
次に具体的な質問へと進んでいく
・鋭い痛みでしたか?
・それとも鈍い痛みでしたか?
こうすれば無意識のうちに問診にバイアスを抱かずに済む。
専門的ではなく、素人レベル(オープンエンド)まで質問の質を下げろということかな?
「核心をつく質問」と「オープンエンドの質問」の使い分けは、相手との力関係の有無があるか?ないか?で判断せよ‥と書籍内で紹介されていました。
例えば、上司・先生↔部下・生徒だと本音が言いづらいこともありますよね(^^;)
知りたいこと・質問したいことにもよりますが、
・同僚や友達、店員など力関係がない場合→核心をつく質問
・上司、先生など力関係がある場合→オープンエンドの質問

専門家でさえ未来は予想できない

株式投資の話になりますが、
投資の専門家が「予測」して売り買いしているファンドより、平均値を基準に売買しているファンドの方が優秀という結果が出ています。

専門家でも(過去・現在の分析はできても)未来を予測するのは苦手ということ。

ということは、私たち素人がする予測は、どのような結果になるかね‥。

完璧主義者は小さな実験(ウーチング)をする

仮説を立てる

小さく始めてみる(もしくは止めてみる)

やってみて上手く行ったら、本格的にやる(止める)

いきなり大きなことを始めるより、小さく始めて(止めて)被害が最小限で済むようにする

例‥
・新製品を作る前に、β(ベータ)版を売り出す→顧客の意見を聞き、徐々に改良していく
・ミスしてないか1日に5回も確認してしまう完璧主義者さんに、1日の確認は4回まで→1日の確認は3回まで→1日の確認は2回まで‥など徐々に減らしてもらう

小さな実験を行った後、1番有効な方法に倍賭けするとよいと書かれています。

小さな実験をしないのは、直感に過信しているから。

小さな実験は予測に代わる手段を与えてくれる。
予測するのではなく「発見」するのだ。
計画よりも実験を好む気質こそ、起業家と企業経営者の1番の大きな違い。

多くの企業経営者:予測を好み、未来を予測できれば未来をコントロールできると考えている
多くの起業家:積極的な実験を好み、未来をコントロールできるなら予測は不要だと考えている

仮説→小さな実験→分析→改善‥これはビジネスの世界でも大事だと言われていますね(^^)

根拠のない予測より、小さな実験(ウーチング)ということだね。

面接官の立場から見る「思い込み」をなくす方法

人の第一印象は、ほとんどの場合「ハロー効果」が入ります。

ハロー効果とは、ある対象を評価するときに、目立ちやすい特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められる現象のこと。光背効果、後光効果とも呼ぶ。

https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-11914.html

つまり、面接の場合だと‥
見た目が良くない→仕事できなさそう‥
見た目が良い→仕事できそう!

結果、人材のミスマッチが起きる

これを回避するには「実務」で判断するしかないですよね。
書籍で紹介されていた例ですが、ある会社のデザイナー募集の面接。
・まず対面の面接を行う
・その後、面接官に作品(ポートフォリオ)を提出
その際、誰が作ったか分からないようにする
・作品の良し悪しのみで判断すること
結果、採用されたのは対面では評価が低かったが、作品が素晴らしかった人でした。(面接官も、まさかこの人の作品とは!‥と驚いていました)
後日談では、採用された方はギバー気質のある方だったそうです。
ギバーについて↓

例えば、陸上コーチがリレーの選手を選抜するとき。
・トラックを走らせてタイムを確かめる
・会議室に呼んで、俊足ランナーらしい受け答えをするかどうか確かめる
どちらが理にかなっているか?

人の予測は、あまり当てにならないから、実態を見ろ‥ということだね。
余談ですが‥私も買い物のときにハロー効果をよく受けてしまいます。
「○○メーカーから出てる品物だから、(別分野・ジャンルだけれど)良い物に決まっている」など
実物を自分の目で見て判断しないとダメですね‥(^^;)

確証バイアスを防ぐためにやっている個人的な対処方法

・自分は確証バイアスには、かからない
・自分は確証バイアスにかかるかもしれないから、気を付けよう
・・と常に意識すること。
色んな人を見てきて思うのは、
自分は絶対に大丈夫!と考える人より、自分は○○になる可能性があるから気を付けよう!と考える人ほど、大きな失敗をしていない
たとえば、
私は怪しい勧誘とか詐欺への危機回避能力は高いと思っていますが、自分がメンタル不調のときは、危機回避能力が低下するかもしれない‥と考えています。
なので、メンタル不調時は特に気を付けよう!と意識しています。

一時的な感情:決断の前に距離を置く(A)

衝動買いをして後悔した経験はありませんか?

私は何度もあります‥
そんな時は、決断の前に距離を置く方法が紹介されています。

「10-10-10の法則」:疑似的に距離をおく

その決断について、今から
・10分後にどう感じるだろうか?
・10ヶ月後は?
・10年後は?
この3つの時間枠で考えることで、嫌でも自分の意思決定と一定の距離を置くことができる。
一時的な感情を「唯一の選択肢」にしない為に。

例‥いまブラック企業から他の会社に転職すべきか?悩んでいる人がいるとする。

・10分後→生活していけるかな‥?採用されるかな?
・10か月後→今よりはマシな会社に転職できているかな?
・10年後→あの時、転職しておいて良かった。あのまま会社にいたら身体を壊していたかも?

10-10-10で考えることで、不安→楽観→自信に変わっていますね。

近い未来+遠い未来にもまんべんなく目を向けよ‥ということだね。

他人へのアドバイスはできるのに、自分の事になるとダメになる理由とは?

他人にアドバイスする時は、最重要な要因だけを見て、アドバイスする傾向がある。
自分について考える時は、さまざまな変数の間を行ったり来たりする。

他人へのアドバイスには2つの大きな利点があると言われています。
・意思決定の最重要な要素を自然と優先できること
・一時的な感情を脇に置いておけること

問題の「核」となるものを見つけやすい・・ということかな?

優先事項を見つけて、明文化すれば今までよりも楽に一貫した意思決定を下せる。
人が判断を下すときに、かなりの脳内エネルギーが使われているそうです。
物事を判断するとき‥
・やるか?やらないか?
・核に沿っているか?沿っていないか?
こう判断した方が、ずっと楽ですよね。

自信過剰:誤りに備える(P)

どんな人でも、自分の予測を「良く」見積もってしまいがちになる。
・回避する方法
・被害を最小限に抑える方法

未来を「幅」で考えると、予測は より正確になる

予想「範囲」を想定して、どちら側に近いか?‥で判断。

1人の一発の予想は当たらないが、上限と下限を具体的に考えるように言われると、人々の予想はずっと正確になった。

※この考えを書籍では「ブックエンド」と呼んでいます。

例えば、中短期売買の投資家は、売買判断をするときに
・株価が50円になったら これ以上、下がることはないから買う
・株価が100円になったら これ以上、上がることはないから売る
・・というような判断を下します。
一点予想ではなく、過去の推移から50円~100円という「幅」で判断しています。

ブックエンドの両端を個別に考えることで、人々はいろいろな知識を総動員させるようになるのだと考えた。
両端を考えることで、幅広い視野で起こりうる出来事を想定し、より現実に即した範囲を予想できるようになる。
だからこそ、想定した2つのブックエンドの間で、どんな結果が起ころうとも、対応できる準備をしておかなければならない。

ここマジで大事な所です!
悪い予想:どう対処するか?
良い予想:さらに投資すべきか?
・・この2つに備えて事前に準備をする。

未来を幅で考えなければ、私たちのスポットライトは未来の出来事の最善の予測へと固定されてしまう。

悪い予測への準備(事前検屍)

起こるか、起こらないかわからない出来事を予測するのはつかみどころがない。

転職活動を例にしてみます。

①転職活動が失敗したら どうするか?
②転職活動が失敗した、その理由は?

②の失敗した理由として挙げられる例‥

・会社へのリサーチ不足
・確証バイアスが入ってしまった
・自己分析ができていなかった(自分が1番重要視していること)

事前に失敗例を挙げられるなら、面接や入社前に対処できるね。

良い予想への準備(前祝い)

予想外の成功に無防備になるのを防ぐ。

・注文、仕事の依頼が殺到
・人手が足りなくなる

事前に、人材や原材料の確保を行う(もしくはシミュレートする)

被害の大きさを確認する

計画の各段階で発生し得る不具合を特定し、失敗の確率+その影響力の大きさは?という2つの疑問を考える。
それぞれに1~10点の点数割り当て2つの値を掛け合わせて合計を算出する。
点数が最も大きい不具合に注意を払う。

例えば、副業としてブログを始める場合の計算‥

失敗する確率:9(世間で9割の人が継続できないという現実から)
影響力:2(時間&金銭的損失・文章スキル&マーケティング力UPを考慮)

9(失敗率)×2(影響・損失)=18
※最低1~最高100

18ならそこまで注意を払う必要はない・・ということだね。

個人的な意見ですが、ブログは失敗率が高い+影響(損失)が少ない・・という判断になります。

逆に、飲食店を経営するとなると‥

失敗する確率:7(3年で約70%が閉店しているデータから)
影響力:10(金銭的損失、数百万円~数千万円まで様々)

7(失敗率)×10(影響・損失)=70
※最低1~最高100

こちらは慎重な計画が必要‥という事がわかりますね。

アラームをセットし、悪い意味での粘り強さに備える

積み上げたものを崩す(損切りする)勇気があるかどうか?

例えば、私はブログを書いたり、絵を描きますが、それを行うのには何時間も費やします(場合によっては何日も)。
さらに、ブログや絵をやるために会社の勤務時間を短くしています(フルタイム週4勤務)。

書籍で勉強し、画材を購入し、SNS等でのアウトプットも欠かさず行っています。

これだけの時間的・金銭的投資を行っていますが、果たして「失敗の兆候」がみられた時に損切りできるか?

損切りができないという泥沼を回避する方法の1つは、「期限」を決める。

・貯金が100万円を切ったら、いったんフルタイム週5で働く
・3年後までに月10万円を稼ぐ‥という目標を達成できなければ諦める

・・などです。

書籍では、これを「アラーム(警報)をセットする」と呼んでいます。

アラームを使えば、実験に安全地帯を設け、むしろ積極的にリスクを冒せるようになる。
自信過剰の代償を最小限に抑えながら確実に行動に専念できる。

組織内の意見の対立に備える

アイデアを採用してもらえなかった人の怒り、心の傷、新しい方向性に対する不信感などに対処する。
高性能な意思決定を下す1番良い方法は、なるべく多くの人を意思決定に巻き込み、全員に納得してもらうこと。

対立する2つの意見が出ることでいい意味でのトーンダウンした計画が出来上がる‥と書かれています。

これは前述した反証意見を聞く事で、より良い意思決定ができる‥と同じ考えですね。

失敗する可能性が1番高い部分を削ぎ落とした計画なる可能性が高い。

交渉には、相手の言葉をしっかり聞くこと。
相手の見解を相手以上に的確に言い直すようにしています。
そうすると、ようやく安心してくれます。聞いてもらえていると実感しますからね。
相手の考え方を相手以上に的確に述べることができれば、真剣に聞いているという事実上の証になる。

「つまり、○○ということだね?」‥という要約が必要ってことかな?
ただ、普段から「本質を見抜く目」を鍛える必要がありますね。

まとめ:優柔不断さんにオススメの良書

・視野の狭窄(きょうさく)→視野を広げる
・確証バイアス→仮説の現実性を確かめる
・一時的な感情→決断の前に距離を置く
・自信過剰→誤りに備える

意思決定に自信がない方にマジでオススメな良書です。

・日常生活
・ビジネス
・趣味
・人間関係

・・どれにでも応用が利くので、むしろ皆に読んでほしい(^^)

前作の「スイッチ!」も、とても良かったのでオススメです↓

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