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【鬱話注意!】ケーキの切れない非行少年たちのカルテ(小説形式)という書籍を読んだ感想

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胸糞悪い内容も含みますので、苦手な方はご注意ください!

現在も賛否両論ある「親ガチャ」または「能力ガチャ」の意味を理解するのに役立つ書籍じゃないかと思います。

一時期、話題を呼んだ「ケーキの切れない非行少年たち」という書籍のドキュメンタリー小説になったものを読んでみました。
※原作は未読です
※このドキュメンタリー小説は、個人が特定されないように所々にフェイクが入っているそうです

非行少年=シリアルキラー(サイコパス系の殺人鬼)みたいなのを想像していたんですが、この書籍で紹介されている子たちは全然違う感じですね

個人的には、3章が神回で泣かされました(T_T)

この記事で紹介すること

・なぜ、この本を読んだのか?(かんたんに紹介)
・この書籍で紹介されている非行少年・少女は全部で4人
・各話のあらすじと感想
・「ケーキの切れない非行少年」シリーズの紹介

記事ではネタバレを含みます。

目次

なぜ、この本を読んだのか?(かんたんに紹介)

・失うものがない人=どれを選んでも損をする人への理解を深めるため
・「親ガチャ」や「能力ガチャ」への理解を深めるため
・視野が狭い子供時代と、視野が広くなった大人で見方が変わるか知りたかったため
・マンガ版より安かったため

<失うものがない人=どれを選んでも損をする人への理解を深めるため>

犯罪をする理由はそれぞれあると思いますが‥大半を占めるのは「失うものがない人」いわゆる無敵な人じゃないか?と想像していました。

こちらの書籍にも書かれしたが、どれを選んでも「損」をする場合はリスク追求的になるそうです↓

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<「親ガチャ」や「能力ガチャ」への理解を深めるため>

特に、親ガチャに大ハズレすると人生の難易度が大幅に変わります。
個人的には、能力ガチャよりキツイんじゃないかと思います。
※能力ガチャは普通で親ガチャに大ハズレして、後にいい人に出会えれば話は別ですが‥

親ガチャとは?

生まれもった容姿や能力、家庭環境によって人生が大きく左右されるという認識に立ち、「生まれてくる子供は親を選べない」ことを、スマホゲームの「ガチャ」 に例えている[
「親ガチャ」という言葉はベースで人生の結果が決まるというニュアンスが強い。

Wikiから一部引用

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A6%AA%E3%82%AC%E3%83%81%E3%83%A3

たとえば、超大富豪の家庭に生まれるのと、明日食べる物にも困る家庭に生まれるのでは、人生の難易度が大きく変わる‥という例がわかりやすいですね。
さらに、子供に暴力を加えたり、精神的に支配する親の元で育つのと、暴力や精神的な支配をしない親の元で生まれる場合も、その後の人生の難易度が変わります。

個人的には「貧富の差」や「他の親たち」との違いを近くで見せつけられるのが1番キツイ‥

親ガチャがハズレるのが当たり前(暴力や支配が当たり前)の世の中なら、そもそも「ガチャ ハズレた!(T_T)」ってならないしね

能力ガチャは、たとえば軽度の知的障害や発達障害がある人と健常者では同じことをしていても消費する体力・気力に大幅な差が出ることは容易に想像できると思います。
(仕事を覚えるのに時間がかかる・計算に時間がかかる・ジッとしていられない等)

あと、「国ガチャ」も重要ですね。
インフラも法整備もされていない、教育も受けられない、内戦が頻発している国に生まれたら、生きていくので精一杯‥(^^;)
ただ、親ガチャや能力ガチャのようにほかの豊かな国を知らないなら、不幸を感じずには済むかもしれませんが‥。

日本に生まれてよかった‥

・・ということを考えると教養はあるが治安が悪く、貧富の差が国内で大きい地域が1番マズイのかなと。
知らなければ不満は生まれないですが、自分と他人を比較できる(見える)状態で、自分が苦しい状態だと特に不満が募りますよね。
以前読んだ記事(後述)に「自分が損をしたわけじゃないのに他人に損をさせるのはなぜなのか?」‥という面白いテーマが書かれていました。

答えは「公平」じゃないことへの不満→罰だそうです。

下記の記事のメインは「共感」についてですが‥「公平」という部分にも触れているので参考になりました。特に黒い犬の例が、とても分かりやすい↓

データをいろいろ見てみる
共感格差 - データをいろいろ見てみる 21世紀の格差は、他者からの共感の格差をめぐるものになるだろう。 この記事で言いたいこと (社会的)共感は政治的・社会的リソースである。 物理的資産がリソースである...

富の再分配は富裕層を守るためでもあるんだなぁ‥と考えさせられました

あと余談ですが、人間だけでなく、動物のサルも同じく不満→罰を与える生き物のようです。
子供のころに見たテレビ番組で、
・2匹のサルに同じ芸をさせる
・お互いの様子は見えている状態
・芸に成功したら1匹にはキュウリを、もう1匹にブドウを与える
・すると、キュウリを与えられたサルは「人間に」キュウリを投げ返していた
動物ですら「公平」に扱わないと、不満を募らせる。
ペットで犬を多頭飼いしている人もうなずけるんじゃないでしょうか?ヤキモチ焼くよね‥(^^;)

あと、現在読んでいる途中ですが、「悪意」について書かれているこちらの書籍も面白いです↓

いわゆる皆が利益を得る行動(win-win)をしようね!‥というのは、どの書籍でも書かれていますが、自分が不利益を被ってでも相手に損をさせる(仕返しする)こと(loose-loose)に触れている書籍は少ないので、中々おもしろいです。
自分に悪意が向けられないよう回避するヒントにもなるかもしれません。

<視野が狭い子供時代と、視野が広くなった大人で見方が変わるか知りたかったため>

親ガチャに大ハズレしたわけではありませんが、うちの家系も金か暴力問題のどちらかが常にありました。
子供だった当時は病むか恨むかでしたが、大人になって視野が広くなったら見方が変わるのか気になりました。

<マンガ版より安かったため>

マンガ版だと2023年2月現在で6巻まで発売されています。
電子書籍だと1冊600円弱なので、約600円×6巻=3600円。

今回購入したドキュメンタリー小説版は税別960円なので(実際には中古で700円くらいで買った)、小説を買った方が安かったというのもあります。
ただ、小説版とマンガ版では内容が少し違うのかもしれませんが‥(^^;)
※おそらく、小説版の方が話数が少ないと思われる

マンガ版↓

この書籍で紹介されている非行少年(少女)は全部で4人

実際にあった話を本人が特定されないようにフェイクを入れて書かれているので、すべて仮名です。

1章:田町雪人(たまちゆきひと・非行歴→万引き・振り込め詐欺の受け子・殺人)
2章:門倉恭子(かどくらきょうこ・非行歴→暴行)
3章:荒井路彦(あらいみちひこ・非行歴→放火)
4章:出水亮一(いずみりょういち非行歴→強制わいせつ)

各話の簡単なあらずじ紹介と説明

この「ケーキの切れない非行少年たち」のドキュメンタリー小説版に登場する少年・少女たちは、
・家庭環境が良くない
・軽度の知的障害または境界知能、自閉症スペクトラム症疑いのいずれか
・・という共通点があります。

境界知能とは?

境界知能の知的能力はIQ70-84に該当し、平均の方に比べて適応能力に制限があり、これらの症状が発達期からある方のことです。
境界知能は平均以下ですが、障害には該当しません。グレーゾ―ンに属し、知的障害、発達障害とは診断されないので、教育、福祉の支援に繋がらず、社会的孤立、経済困窮に陥るケースが多く認められます。

フローラメンタルクリニックから引用

https://flora-mentalclinic.jp/medical-items/intellectual-disability/

自閉症スペクトラム症とは?

対人関係が苦手・強いこだわりといった特徴をもつ発達障害の一つです。
(中略)
対人関係やこだわりの特性がきわめて強い状態だけでなく、これらの特性が少しでもあることによって生活に支障を来し、福祉的・医療的サポートが必要な状態まで幅広く含まれます。

すまいるナビゲーターから引用

https://www.smilenavigator.jp/asd/abc/

田町雪人(たまち ゆきひと)の話のあらすじ

<流れ>

・雪人の両親は父親のDVで離婚
・母親は精神科の病院に通院中
・雪人は母親に引き取られる
・家計は苦しい
・母親からの虐待疑い(ネグレクト)あり
・雪人は暴力、万引き、窃盗を繰り返し少年院に入る
・当時のIQは68
・しかし、少年院では優等生として過ごす
・少年院を出たあとは足場関係の仕事に就くが、ミスが多く上手くいかない
・悪い先輩(諸岡)に利用され、振り込め詐欺とは知らず、命じられるまま受け子を続ける
・受け子の仕事で失敗し、諸岡から責任を取るように命じられる(50万円の損害賠償)
・雪人は1か月後に利子を付けて返す約束で、友人(あゆみ)に50万円を借りる
・諸岡に50万円渡すと、その後、諸岡とは連絡が付かなくなる
・1か月後にあゆみに返済を迫られ、追い詰められた雪人はあゆみを殺してしまう
・警察に自首
・裁判で懲役13年

田町雪人の話を読んだ感想

・評価されることに飢えている→悪い人間に騙される可能性が高い、お世辞に弱い
・ちょっとした社交辞令も真に受ける→冗談が通じない
・親を大切に思っている→毒親から逃げれない
・自分をやさしい人間だと思っている→反省できない

ザッと書き出してみると、彼の人生はこれからも苦労するだろうことが読み取れます。

ちなみに、田町雪人のIQは少年院に入った16歳の時点で68(知的障害レベル)という数値が出ていました。
※実際は良くない家庭環境で育ってきた子が多いため、テストの結果が悪く出ることがあるそうです。
良い環境で生活を続けると、数値が改善する場合もある

すこし前に知的障害を持つ女性がホストから金銭を搾取される話が話題になっていましたが、おそらく同じ構図なんだろうな‥と思いました。
お世辞に弱く、本来遠ざけなければならない人に依存してしまう。
話の中でも雪人は「信頼できるやつ」という言葉がほしくて、雪人を利用する悪い先輩(諸岡)に騙されていました。

本来、雪人が
・遠ざけなければならない人→諸岡・雪人の母親
・大切にしなければならない人→友人のあゆみ(のちに雪人に殺される)
・・なんですよね。

どこかで読んだ話に、病んでいるときは「自分に本当に優しいは冷たく見えて、自分に冷たい人が優しく見える」と言われていました。

病んでいるときは人を見抜く能力が低下する。
解決策としては「病むような状況に陥らないこと」が大事ですが、生きていると病む状況に陥らないことは不可能。
なので、病んでいるときは重要な決断をしない・人を多少、厳しめに評価するくらいしか防御する術(すべ)がありませんね。

こちらの書籍にも自分にとって良くない人に依存してしまい、自分を本当に大切にしてくれる人を遠ざける傾向の人の話が紹介されています↓

まえに読んだ「欠乏の行動経済学」でも、お金や時間が足りない(欠乏)を感じると、知的障害の境目まで知能が下がると言われていましたが、これは「愛情」にも当てはまるのでは?という印象です。
「欠乏の行動経済学」で書かれていた知的障害の境目まで知能が下がることによる悪影響の例↓
・かんたんな計算問題ができなくなる
・引っかけ問題に、まんまと引っかかる
・衝動が抑えられなくなる
・・書き出してみると、雪人の話と似ている部分がありますね。

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本来は問題のある親からは早々に逃げなくてはならないのですが、「親を大切に思っている」なら逃げられない可能性が高い。
(実際に雪人も親の期待に応えたいという描写が多かった)
書籍に書かれていましたが、親から虐待のような扱いを受けていても、親を恨んでいることが少ない子が多いと書かれていました。

自分を「やさしい人間」だと思っていたら反省できない。
少年院に入ると、最初の方に精神科の診察を受けるそうですが、「被害者への謝罪の言葉」を口にする少年・少女は少ないようです。
自分をやさしい人間だと思っていたら、反省できないというのが著者の結論。

うちの身内の話ですが‥ストレスの多い仕事で一生懸命で完璧主義、お金もバリバリ稼いでいたが、子供へは支配的でストレス発散に使う、家庭では浪費しまくって、お金のトラブルが絶えない。
しかし、本人は自分は素晴らしい人間だと思っていて、すべての責任は周りにあると思っている。

もはやホラーの領域‥

自分は冷たく、冷酷な人間であることを受け入れた方が経験上、ラクになりましたがね‥

書籍に書かれていた障害など原因は色々あると思いますが‥他の原因としては「失敗を認められない」「サンクコストバイアス」が関係していると思われます。
※サンクコストとは、失敗兆候がみられても、今まで費やした労力や金銭などがもったいないから継続したいという感情
※バイアスとは、思考や行動のかたよりのこと

・自分の失敗を認める→自分の愚かさを自覚しなければならない(辛い)
・サンクコスト→失敗を認めたくないから、限りなく低い可能性にかけてしまう

失敗が認められないことへの不利益の理解が深まった書籍↓

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本来は失敗を認めないと、改善はむずかしい。

さらに失敗は成長に欠かせないものなので、ガンガン失敗して修正していく方が良しとされています。

※ただし、致命傷になりそうなことは慎重にすること

余談ですが‥書籍では少年たちは少年院を出たあと、教官に「2度とやりません」と約束していたが、彼らは再犯してしまって教官や少年の保護者が憤っている描写がありました。
失敗は欠かせないものというなら再犯は想定済みでなければなりませんよね(もちろん、1回で矯正するに越したことはないが‥)。

「ダイエット」や「禁煙」に挫折経験がある人ならわかると思いますが、絶対に失敗せずにやりきることは可能でしょうか?
ちなみに、私はゲーム禁止令を何度も破ったことがあります‥(^^;)

しかも、彼らは他の人より知能にハンディがあり、家庭環境が良くない問題を抱えているので、一般の人よりストレスが3割増しだと想像できます。
(雪人の場合、せめて母親が精神的大人であれば、また違ったのかもしれませんが‥)

私が彼らの状況と同じなら、2・3回以上は挫折すると思う

非行少年・少女のせいで被害者が増えるのは良くないことですが、この辺りの事情が書かれていなくてモヤモヤしました。

なにより、自分が「田町雪人と同じ能力(IQ)・同じ境遇(毒親)で生まれていたら?」と考えると‥ただ、被害者・被害者の家族にもなりたくない気持ちがあるので難しいところ‥。

上記で紹介している「失敗の科学」では、失敗に対して責める環境も問題である‥ということにも触れられているので、個人的には一読をオススメします(^^)

田町雪人が罪を犯してしまった原因は能力・親ガチャのほかに「知識不足」「愛情不足」だと感じたので、心理学の知識を得て自分を育てなおすことが有効なのかな?と個人的に思いました。

あと、田町雪人の後日談(殺人を犯したあとの裁判)も描かれているのですが‥
雪人側の弁護士「知的障害から来るパニックで罪を犯してしまった」→「減刑を」に対して、「障害があるからといって、罪を軽くしてもらわなくていい」と雪人は裁判長に言ったそうです。

弁護士の入れ知恵でなければ、雪人は かなりの絶望諦めを味わっているんじゃないかと感じました。
「自分はやることなすこと他人の迷惑になることばかり、死刑になるか一生 刑務所から出たくない」‥といったような諦めの気持ちだったんじゃないかと思います。
おそらく、本来的に優しい子ほど、そう思うんじゃないでしょうか。
・社会で生きていく→人に迷惑をかけるだけ
・死刑または刑務所に一生いる→みじめな思いをしなくていい、人に迷惑もかけない

なんなら、「生まれてこない方がよかった」と本人が思っているかもしれません。

大人としてアドバイスできない事が辛いところ。
せめて理解する努力をさせてもらいます。

門倉恭子(かどくら きょうこ)の話のあらすじ

※少年院に入る場合、女子でも「少年」と言うそうです

<流れ>

・女子少年院に15歳で入る、当時は妊娠8か月(お腹の子の父親は不明)
・罪状は、生活の乱れを注意してきた担任女性教師への暴行で重傷を負わせたこと
・恭子のIQは79(境界知能レベル)
・家庭は母親(由美)・異父弟との3人暮らし
・生活は苦しい
・由美にはDV傾向があった(知的障害のある異父弟への虐待)
・恭子は出産後、子供は由美が引き取る
・恭子は由美が面会に来た後は、決まってパニック発作を起こす
・出院後は実家で暮らすが、母(由美)から恭子の娘(愛菜)への虐待が続く
・後日談で、恭子は愛菜への虐待を疑われ児童相談所に愛菜を保護されてしまう
・その後、親子再統合プログラムを受講し、実家を出て再び愛菜と一緒に暮らす

門倉恭子の話を読んだ感想

ほかの章に比べて内容が薄いように感じましたが、個人的に気になる部分をピックアップしていきます。

少年院では「矯正教育プログラム」のような講座をそれぞれの罪状に合わせて受けるようです。
※性犯罪の場合は性犯罪防止プログラム、暴力には暴力防止プログラムなど
恭子は暴力防止プログラムを受けるのですが、テーマが「怒りを抑える方法」。
これは大人の私でも知りたい‥(^^;)
私の場合、子供のころは怒りを不機嫌で表していて、大人になってからは怒る状況から「逃げる」選択をしてきたので、「抑える方法」は分からない。

方法としては、「違う考え方をしてみよう」というもの。

・矯正プログラムの参加者は5名
・少年院生活で嫌な気持ちになったことを紙に書く
・日にちと時間、どこで何があったか?
・あなたはどうした?どう思ったか?
・どのくらいの怒りだったか?パーセントで記入する(100%の場合、相手に殴りかかるレベル)
・ただし、個人名は出さないこと
・書いたら、みんなの前で順番に発表する

恭子が書いた内容
いつ?:10月17日2時頃
どこで?:廊下で
何があった?:他の子とすれ違ったときに、その子が私の顔を見て笑った
どんな気持ち?どれくらい強い?:怒り 80%

恭子は自分がバカにされたと思ってカッとなったそうです。
そこで、違う考え方をして怒りを下げる提案をされる。
考え方①:自分も笑ってやる(仕返し)→結果:怒りレベルが85%になってもっとイライラした
考え方②:無視する→結果:怒りレベルが60%まで下がる

まだ怒りレベルが高いので、教官がほかの受講者にお願いして、べつのアイデアを出してもらう。
考え方③:恭子に対して笑ったのは「勘違い」だと思うこと(他のことで笑っていたり、思い出し笑いなど)→結果:怒りレベルが5%まで下がった

考え方③は(1度の偶然ならば良い方法かもしれませんが‥)家庭環境がよくなかったり、イジメに遭ってきた人たちには難しい考え方じゃないかと思いました。
実際に恭子もアイデアを出した他の受講生に「お前に何がわかる!?」と怒り心頭でしたし。

ただし、すぐに敵認定するのも違うと思うので‥「楽観視点」と「悲観視点」両方を持つのがいいんじゃないかと思います。
たとえば‥
1度目→偶然かも?(楽観)
2~3度続く→偶然じゃないかも?(悲観)
4度目→しかるべき対処をする
・・のような感じです。

しかるべき対処は(キレイな話じゃないですが)、「自分の手を汚さずに解決すること」に限ります。
その場で殴りかかってしまうと、あなたが悪者になってしまう可能性がある。
以前読んだマンガにも、よい戦略とは「戦わずして勝つこと」と天才策士が言っておりました。

具体的には、少年院内部限定の話だと暴力などの手段は使わず、証拠を押さえて、教官に報告するという感じです。
この戦略には教官が「まともな人=仕事をまっとうする人」である必要がありますが、いきなり殴りかかるよりはいい解決策じゃないでしょうか。

書籍を読んで、あらためて思ったのは‥
・怒りを抑えるのは手間がかかるから、逃げれたら逃げる
・自分の中でルールを作っておく(例:1度目は許すが、2度3度目はない、4度目で対処など)
‥しかし、この考え方ができるようになるにはカウンセリングや関連書籍で知識を得て、自分が心地よいと思うルールを試行錯誤し、実践していくしかない。
はたして、10代の子供にできるだろうか?という疑問はあります。

自分も苦労したので、気持ちはすごく分かる‥

あと、門倉恭子はIQ79の境界知能なので、何か困ったことが起こった時にしっかり道筋を立てて乗り越える力にもハンディを抱えている可能性が高いと言われていました。
なので、困りごとが起きる→考えることが苦手→上手く対処できない→パニックに陥って解決できない‥ということが起こります。

自身はラッキーなことに親ガチャは小ハズレ→つられて能力も下がる‥という状況でしたが、運よく親元を離れて、動画や書籍で勉強し、実践&試行錯誤しまくることで、そこそこ人並になれました。
親ガチャにも能力ガチャにもハズレを引いている恭子の苦労は計り知れない。

荒井路彦(あらい みちひこ)の話のあらすじ

<流れ>

・路彦は当時14歳でIQ73(境界知能)、自閉症スペクトラム症の疑い
・他者がどのように考えているのかを想像するのが極端に苦手
・父子家庭で、父親は厳しかった(テストの点数が悪いと手が出ていたそうです)
・父親を困らせようと、父の不在中に自宅の台所に灯油をまいてライターで火をつけた
・ボヤで済ませるつもりが自宅は全焼し、延焼した隣家に住んでいた高齢女性を焼死させてしまう
・少年院に入ってからも、路彦は表面的な反省しかできなかった
・少年院での集団生活も「空気の読めなさ」から、ほかの少年たちをいら立たせる
・しかし、別件の放火事件の被害者家族の講演を聴いてから路彦は変わりはじめる
・出院したあとは、父親である勝一と一緒に工事現場で働きはじめる
・2人で被害者遺族への賠償責任を負うために

荒井路彦の話を読んだ感想

個人的には、神回でハンカチの用意必須でした(T_T)
(記事書きながら泣いていたので、執筆が全然進みませんでした(汗))

序盤では父親は厳しく、冷たい家庭環境が描写されていましたが、じつは子を思う親がゆえの厳しさという話です。
しかし、路彦は自閉症スペクトラム症疑い+IQが平均値より低い+「他者がどのように考えているのかを想像するのが極端に苦手」という特性のため理解できない。
※ただし、父親も障害への理解が足りなかったという点もあります

放火事件を起こしたにもかかわらず少年院入院当時、路彦も自分を「やさしい人間」という評価を下していました。
なぜ、こうも「実際の自分と乖離(かいり)してしまうのか?」という答えが書かれています。
※先ほどあげた「失敗を認められない状態」とは違う内容です

・自分のことを正しく知るには、相手からのサインを正確に受け取る力がいる
・通常の人は話している相手がニコニコしている→自分は好かれている、話している相手がムッとしている→自分は嫌われている‥と判断できる
・上記を見て、自分という人間が相手にとって、どんな人間なのか分かってくる
・もし、相手が怒っているのに笑っていると感じたり、笑っているのに怒っていると感じたりすると、相手からのサインを正確に自分にフィードバックできない
・自己評価は他者との関係性の中で育つ
・発達上のハンディなどがあって他者と上手く関係が作れないと、自分がどんな人間か分かりにくくなってくる
・結果的に人を殺してしまったことまで言わないと、自分という人間に気づかない
・なので、矯正局は被害者の視点を取り入れた教育(被害者手記を読ませる)などに力を入れている

‥という内容です。
上記ことが本当なら、ずっと孤立している人々の「闇」が深いことが想像させられます。

書籍の内容と全然関係ないけどクリエイティブ分野もあるあるだね、上級者の作品をみないと自分の作品の下手さに気づかない

他者がどのように考えているのかを想像するのが苦手→コミュニケーションが下手→他者に嫌われる→ますます孤独になる‥という悪循環におちいっている可能性が高い。

路彦の父(勝一)は、精神科医である六麦(ろくむぎ)の目から見ても非常識な親ではないと評価されていました。
路彦の放火で高額な賠償責任を負った勝一はお金を稼ぐために、本業のあと、夜間道路工事で働きつづけてボロボロになっていました。

路彦は少年院に入ってしばらく「他者がどのように考えているのかを想像するのが苦手」という状態が続いていたんですが、別件の放火事件被害者(西本亜矢子)の講演を聴いてから路彦は変わっていくという流れです。

<西本亜矢子の講演内容の概要>
※概要ですが、セリフも入っているので長いです

・亜矢子は子供のころ、母親が嫌いだった
・母親の顔には大きな黒い痣(あざ)があり、生まれつき病弱で足も悪く、一緒に外出するとヨタヨタ歩く母とは離れて歩いていた
・幼稚園のころ、ほかの園児から「母の顔が怖い」と言われ、母を受けれられなくなった
・亜矢子は小学生になると、母に「学校には絶対来ないで」と伝える(参観日には父か祖母が来ていた)
・自分がイジメに遭うかもしれないという理由で
・学校で音楽会があり、ステージで亜矢子が歌っているとき、体育館のすみでマスクを付けて、隠れるように鑑賞している母の姿を見つけた
・亜矢子は帰宅すると、母にひどい言葉を浴びせた
・「絶対に来ないでって言ったじゃない!お母さんの顔、みんなに見られたらどうするの!」
・母はどうしても見たかったと、悲しそうに苦笑い
・亜矢子「どうして生まれつき足が悪く、そんな痣があるの!ほかのお母さんはみんな普通に歩けてキレイな顔をしているのに!私も友達みたいにお母さんと一緒に買い物とか、ご飯食べにとか行きたかった!どうして私だけ‥」と泣く
・(母に口止めされていたが)見かねた父が事実を亜矢子に伝える
・じつは亜矢子が2歳のころ、近所で大きな火事があって亜矢子の自宅にも燃え移った
・火事が起きた当時は夜で、母と亜矢子は寝ていた(父は出張で家にいなかった)
・逃げ遅れた母と亜矢子
・母は亜矢子を火の手や落下物から守るために、全身に大火傷を負い、後遺症で足が悪くなり、顔に痣も残った
・亜矢子は奇跡的に無傷だった
・それを聞いて、亜矢子は泣いて母に謝る
・母は「亜矢子がこんなに元気に育ってくれて、お母さんはとっても幸せだよ。それに亜矢子が大きな口をあけて歌っているところを見られて本当によかった」と言った
・その後、半年して母は後遺症が悪化して亡くなった
・もしかすると、母は最期に一度だけでも亜矢子が歌っているところを見ておきたかったのかもしれない
・どうしてもっと母に優しく接しなかったのかと亜矢子は後悔する
・のちに、火事の原因は少年による放火だったと知るが、今はその少年を恨むつもりはないと亜矢子は言う
・放火は「みんなの人生を無茶苦茶にする」ことだけでも覚えてくださいと締めくくる

ちょっと違いますが、ドラえもんの映画「おばあちゃんの思い出」が頭に浮かびました。
王道ですが、この手の話に毎回まんまと泣かされます(;_:)

亜矢子の講演を聴いて、路彦は変わりはじめます。

<講演後に路彦がベッドの中でした回想>
・最愛の母が去っていき泣きじゃくる
・不器用ながらも懸命に自分を育ててくれた父・勝一
・毎日早起きして弁当を作ってくれた
・運動会にも見に来てくれた
・父は自分を愛してくれていた
・そんな父を取返しのつかないやり方で裏切ってしまった
・路彦は朝まで泣いた

個人的神ゲーである「CROSS†CHANNEL 〜To all people〜」の固有の美希ルートで美希が共感を理解したときや、主人公太一が母親のことを思い出すシーンが重なって、すごく泣かされました(T_T)
クロスチャでシナリオを担当した田中ロミオ先生はやっぱり神ですね。
よくあんな突き刺さるような言葉が書けるなぁと。

話を戻して‥

<路彦の変化>
・居室でも他の少年たちに気を配るようになる(空気の読めなさが消える)
・率先して順番を譲るなど、教官から褒められるようになる
・父(勝一)への態度が変わる
・しっかりと目を見て、いままで冷たく接していた父へ謝罪し、少しでも早くここから出て一生懸命働くことを約束する
・それを聞いて、路彦の変化に勝一は涙する
・中学を卒業した路彦は、勝一と一緒に道路工事現場で働く
・仕事はキツそうだが、手を抜こうとしない路彦と、それを誇らしげに見守る勝一

たとえ、フェイクや脚色込みでも泣かされる内容でした。
人に とやかく言われるより、「自分で気づくこと」の大切さがわかりますね(T_T)

人の中で生きていくなら「共感」や「感情移入」する力は大切ですね

余談ですが、1つ疑問が解決されると、また別の疑問がやってくるわけですが‥
生まれつき「共感」や「感情移入」する力が欠落しているサイコパスのような人々だと自分で気づくことすらできないのでは?という疑問が残りました。
サイコパスも共感障害(?)みたいな位置づけになるのかなと。
※記事が長くなるので、このへんで割愛させていただきますが‥

サイコパスとは?

「感情の一部が欠如している」という点において特筆される精神病者のこと。
自分以外の人間に対する「愛情」「思いやり」などの感情が著しく欠けており、そのためきわめて自己中心的に振る舞う傾向にある。
また、道徳観念や倫理観、あるいは恐怖などの感情もきわめて乏しい傾向にある。

Weblioから引用

https://www.weblio.jp/content/%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%B3%E3%83%91%E3%82%B9

出水亮一(いずみりょういち)の話のあらすじ

<流れ>

・両親の離婚により、亮一は父子家庭
・亮一は14歳で、IQは92、自閉症スペクトラム症の特性を持つ
・学校ではイジメを受けて、家では父・斉次から暴力を受けていた
・亮一は近所に住む7歳の綾と幼馴染
・綾の母親が亮一を気にかけてくれていた
・ある時、1人公園で遊んでいた綾を公衆トイレに連れて行き、いたずらしてしまう
・亮一は少年院へ入院し、出院後に再犯してしまう
・それまで亮一を懸命に支えてきた父親(斉次)は、心が折れて失踪してしまう
・出院後に帰る場所を失ったが、亮一を受け入れてくれる施設が見つかる

出水亮一の話を読んだ感想

女児へのわいせつ話なので、多少胸糞かもしれません。

性非行に走る少年は、窃盗系や暴力系の非行少年に比べると、概してイジメにあってきた おとなしい少年達が多いので、生活態度を見ると大体分かってしまうと書かれていました。

女児への強制わいせつでは「なぜ、同年代ではなく自分より、はるかに年下を狙うのか?」が気になっていました。
いわゆるロリ〇ンという性癖ではなく、同年代や年上は自分より精神年齢が上でコミュニケーションが取れず、怖いと感じているからという理由でした。

あと、亮一が受けた性加害者防止プログラムの内容が興味深かった。
「価値観ゲーム」というものが紹介されていました。

<価値観ゲームの内容>
・参加者は亮一と同じ性犯罪をした子たちで、亮一を入れて6名
・もし自分が生まれ変わるなら男100%~女100%、どのパーセンテージか?という答えのない問題
・なぜ、そのパーセンテージなのか?をみんなの前で発表する
・理由を聞く順番は答えに関係なく、パーセンテージが高い順から、その方が極端な意見が出やすい
・ほかの人の意見を聞いて、自分のパーセンテージを変えることが可能
・このゲームの意図は、他者の意見を聞いて自分の意見を柔軟に変える力を育てること
・ディスカッションによって移動量が多いほど、このワークの意味は大きくなる
・司会役(教官)は自分の意見を絶対に言わないこと

発表された意見には‥
「男は喧嘩になったら強いから」
「男は働いて家族を養っていかなくてはならないから、シンドイ」
「女性は化粧とか大変そう」
・・などが出されていました。
※大人の世界では男女の役割に(一応は)柔軟性がありますが、子供の見る世界の話なのでご注意ください

これらの意見を聞いて、自分のパーセンテージを変えていきます。
(のちに、同じ要領で性犯罪についての意見も少年らに述べさせています)
人は色んな意見を持っていることを知り、自分の考え方に気づくという中々興味深いゲームでした。

別の日の講座では「妊婦体験」といって、臨月の妊婦さんジャケットのようなものを着て、妊婦さんと同じ体験をさせる話もありました。
赤ちゃんと同じ重さの人形を扱ったりと、命の尊さを学ぶという内容。

性加害者防止プログラムの終盤で「なぜ、非行をしたのか?」みんなの前で発表する回がありました。

<亮一の場合>
・毎日学校でイジメられていた
・家では父に暴力を振るわれた
・相談相手は誰もいなくて、ストレスがたまっていた
・ネットでエロ動画を見たら、最初は嫌がっていた女性が触られて喜んでいた
・女性は触られたら喜ぶと勘違いした
・ストレス発散で、女児にわいせつ(非行)
‥という流れでした。

その後、亮一は精神科医の六麦(ろくむぎ)の診察を受けるのですが‥
・もう絶対に非行をしないと言う
・ストレスが溜まったらどうする?→スポーツをする
・・という受け答えをしていました。

六麦医師も言っていますが‥

「またやるかも‥」と自信がない人→再犯の可能性が低い・・という法則は色んな状況を考慮して答えているからでしょうかね?

色んな分野でも実力が不十分な人ほど自信満々というしね‥

あとはストレス発散方法について‥
自身は本当にラッキーだったんだなぁと思えました。
あまりよくない家庭環境の中で犯罪にならない方法(ゲーム・マンガなど)でストレス発散できたから。
これが性犯罪・窃盗・暴力でしかストレスを発散できない体質だったらと思うとゾッとします。

以前、読んだ犯罪心理学の書籍に「人殺し」でしかストレスを発散できない人もいる‥と書かれていたので(※書籍の内容はグロいので、ご注意ください)

4章を読んでモヤっとしている部分は、亮一を指導した教官が亮一が再犯してしまったことで憤っているシーン。
前述していますが、教官たちは「失敗」を前提に考えていない(精神科医である六麦医師は多少わかっているようでしたが‥)。
・知能が他の人より劣っている
・境界知能だと社会支援を受けられない
・保護者である親が精神的に幼稚
・理解者がいない
不幸にも「親ガチャ」と「能力ガチャ」に大失敗した少年たちにとっては多少マシともいえる場所(少年院)から、毒親や社会に帰す行為は地獄に叩き落すことと同じでは?と思いました。
早く出院したい少年・少女もいると思いますが‥。

上記の条件で、自分なら「絶対に再犯しない」と言い切れないですね‥

言われたことを1回で上手にこなす人のことを「天才」というわけだけど、大抵の人はそうじゃないよね

再犯しないためには、
・運よく理解者に出会って
・運よく犯罪以外のストレス発散方法がみつかって
・運よく金銭的にも困らない生活をして
・運よく困難を乗り越える知恵を得る
・・という必要があるんですが、これはひと呼んで「奇跡」といいます。

これから被害に遭う・遭った人のことを含めて考えると、複雑で難しい問題ということ。
突き詰めると「反出生主義」に行きついてしまいますしね(^^;)

反出生主義とは?

反出生主義はその名の通り「自分は生まれてこないほうがよかった(誕生の否定)」と「人間は生まれない方が良いので生まない方がよい(出産の否定)」について考える、という思想です。

データのじかんより引用

https://data.wingarc.com/antinatalism-31027

「ケーキの切れない非行少年たち」シリーズの紹介

ケーキの切れない非行少年たちシリーズは、2023年3月時点で全部で3種類+漫画があるようです。
※ちなみに、この記事の執筆者は今回紹介した書籍以外は未読です

ケーキの切れない非行少年たち1↓

ケーキの切れない非行少年たち2↓

ケーキの切れない非行少年たち(ドキュメンタリー小説版)↓

ケーキの切れない非行少年たちの漫画↓

まとめ:親ガチャ・能力ガチャに外れた人への理解が深まる書籍

・親ガチャ>能力ガチャ(親の重みは大きい)
・1回で上手く行くと思わず、挫折前提で考える(特に知的に問題がある場合)
・色んなことが想定できる人ほど自信がない
・個人的には、ガチャに成功している人ほど読んでほしい
・周りと違う→苦労が絶えない

「人と違う」ということはここまで苦労するのか‥と改めて思いました。
人と違うことを自分で選択できる状況ならいいのですが、この書籍に書かれている子たちは選択肢がない。
たぶん、逆に一般人よりIQの高い天才も苦労していることが予想される。
大多数の似た人々は互いに理解し、共感しあえるが、少数派(IQが高い・低い)の人々は理解されにくいし、共感しあえない。

自分がもし、
「この少年・少女たちの親の元に生まれていたら?」
「被害者の家族だったら?」
「自分の生活のことで精いっぱい」
・・と総合的に判断すると、こういう少年・少女たちを少しでも理解することしかできないという結論に行きつきました。

・非行する少年、少女たちへの理解を深める
・子を持つ親への理解

一般市民にできることは少年・少女たちの現状を知ること、国から子を持つ親への支援(税金優遇や給付金など)を理解することくらいです。

あらためて、子を持つことは大変なことなんだなぁと思いました。
子を立派に育て上げた親は偉大です。

「ケーキの切れない非行少年たち」の書籍とは違った視点でカウンセリングを行っている書籍↓

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