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漫画のストーリーを絵に描き起こすには、具体的な○○化が必須?

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漫画ネームの描き方は分かったのですが、
ネームを描くのにメチャクチャ時間がかかるので、プロの真似をしたいと思い、こちらの書籍を読ませていただきました。
※ネームとは‥マンガを作るときの設計図のようなもの

「抽象的なイメージでは、マンガは描けない」

マンガを作るには、詳しく言語化(もしくは絵で表現)する必要があると書かれていました。

つくづく思いましたが、マンガとブログ記事(文章)って似ているなぁ‥と。
ブログ記事などの文章を書くときも、思っていることを「言語化」する能力が必須になります。
思っていることを言語化できないと、伝わらない文章になったり、読者に間違った解釈をされたりします。

別のプロ漫画家さんが言っていましたが、マンガは「絵と文字で説明する(伝える)こと」、つまり人に教える能力が必須ということ。

学生のときに、人に教えるためには自分が3倍理解していないといけない‥と言われていたなぁ(^^;)

こんな方にオススメな書籍

・マンガ初心者~中級者
・ネームが中々進まない
・よく話の方向性がわからなくなる

・ストーリーに説得力を持たせたい
・読者に面白いと思ってもらえる話を作りたい

この書籍は先生(著者:かとうひろし)と生徒の対話形式マンガになっているので、とても分かりやすいです(^^)
書籍で参考になった部分を復習がてら紹介します。

なお、この記事ではネタバレを含みます。

以前読んだ こちらのコマ割り(1巻)も大変参考になったので、オススメです↓

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目次

ストーリーがあれば、絵やネームは描けるのか?

全然ダメでした、筆が進みません‥(^^;)

ストーリーが分かっていても絵やネームが描けない理由は、ストーリーを細かく言語化できていないから‥と言われてます。

例えば「鳥がとんでいる」を絵に描き起こしてみます。

・鳥って、何の鳥?
・何羽?
・どこをとんでいる?
・とぶって、跳ねるという意味もあるよね?

「鳥」が「飛ぶ・跳ねる」‥というイメージは頭の中にインプットされていて、都合のいいように脳が対応しているが、抽象的な情報なので絵にするのは難しい。
具体的な情報として、言葉を組み直しする作業が必要。

・2羽のカラスが
・仲良く
・夕焼けの上空を飛んでいる

具体的な情報を元に、絵にすることができました(^^)

ネームを考えるときに使う具体的な情報に、細かい演出やセリフまで具体的に書くと、さらに分かりやすくなる。
例えば、映画のように どんな場面になるか想像して、自分なりに頭の中で上映してみること。

例:通学中、パンを加えた女子高生が曲がり角で男子高生とぶつかる

①朝寝坊をして家で朝食を食べることができなかった女子高生
②大急ぎで朝食用のパンを加えながら、家を飛び出す
③遅刻しないように女子高生は学校へと走る
④女子高生は途中の曲がり角で、同じ学校の男子高校生とぶつかる

王道のラブストーリーですが、こんな感じに細かく書いてみましょう。

何が言いたいのか分からない漫画にならないようにするには?

当初の目的を途中ですり替えないこと。

例えば、1年後に「売れないマンガ家」が「売れっ子マンガ家」に這い上がる物語を作りたいとします←当初の目的

物語の途中、売れないマンガ家はネットでダメ出しされて、心が折れて挫折しそうになりました。
しかし突如、心の支えになってくれる恋人が現れます。

売れないマンガ家はその後、恋人と幸せに暮らしましたとさ‥めでたし、めでたし。

・・というラストは「ダメ!」という事ですね。

売れないマンガ家が幸せになったかどうか?ではなくて、目的はあくまで、「売れっ子マンガ家になれたのかどうか?」

当初の目的・結果をしっかりと見せることが重要

読者の共感を呼ぶために、キャラ設定も細かくすること

書籍の中で桃太郎のストーリーが語られていました。

Q:桃太郎は なぜ、鬼ヶ島に鬼退治に行くのか?
A:正義感が強いからでは?
Q:鬼に殺されるかもしれないのに、正義感だけで戦えるか?
A:‥うーん?

キャラクターを設定する時に、「正義感」などを抽象的な言葉で設定しないこと。

例えば、いま考えた設定‥
・桃太郎は、前世で自分の兄弟を鬼に殺された
・鬼の噂を聞いたときに、桃太郎の過去の記憶がフラッシュバック
・桃太郎は、鬼に復讐するために生まれ変わったと自覚する
・桃太郎は鬼に復讐をするため厳しい修行を続ける
・鬼に復讐するためなら、なんでも利用する覚悟
・・など細かく設定してみました(^^)

何が彼らを突き動かしているのか?
肝心な「核」が抜けてると、その漫画は読者に何も伝えることができない。
キャラクターの行動に共感できたとき、人は感動する。

キャラクターが行動する理由が「あいまい」になると、読者の共感が薄れるってことですね。
そう考えると、復讐系のマンガはキャラクターへの共感性が命なのかも?
あと、キャラクターを細かく設定しておくと、話作りがスムーズになるという利点があります。
先ほどの兄弟を殺されて復讐に燃える桃太郎の話だと、
・最初はおじいさん、おばあさんとの平和で幸せな生活を描写し、後の暗い復讐話との対比を見せる
・鬼のことを思い出して、平和で幸せな生活が一変する
・桃太郎は、鬼に復讐することを決意し、厳しい修行を続ける
・そのためには、誰でも(犬・サル・キジ)利用する
・ただし、自分を拾ってくれたおじいさん、おばあさんには恩義を感じている
こんな感じにポンポンとアイディアが出てきました!(^^)

物語の核は、5W1Hをテンプレに使うと効率的

コマ割り編でも出てきた法則です。

読者に伝えたいことは何?

What:何が・を?→主人公の行動目的は?
Who:誰が?→主人公はどんなキャラクター?
When:いつ?→時代は?時間は?
Where:どこで?→舞台となる場所は?
Why:なぜ?→主人公の行動の動機・理由は?
How:どのように?→主人公の行動内容は?

結果はどうなる?

前述した兄弟を殺されて復讐する桃太郎の話だと、

伝えたいこと→桃太郎の鬼への復讐はどうなるか?

Who:復讐に燃える桃太郎が
When:現世で
What:鬼に復讐するため
Where・When:前世で
Why:兄弟を殺されたから
How:鬼を倒すための修行に励み、利用できるものは何でも利用する

結果はどうなる→死闘の末、桃太郎の復讐は完了する

こんな感じで「核」ができましたね(^^)

見方によって世界観が変わる‥を頭に入れる

書籍の中で紹介されていた例

「今の日本をどう とらえているか?」
「イイ時代(=幸せな時代)だと思うか?」

A君:幸せな時代だと思う。昔と比べてスマホやパソコン、色んなモノがあるし便利だから
Bさん:本当に幸せな時代なのかな?お金がないと、どうしようもない時代でもあるよね?
A君:だから便利に暮らすために、みんな必死で働くじゃん?
Bさん:お金のために身を削って必死で働くのは、幸せな事なのかな?

<結論>
・お金のある人にとっては「幸せな時代」
・お金のない人にとっては「不幸な時代」

・・このように「主人公の立場・読者の視点=見方」によって世界観が変わると言われています。

物語の序盤は、○○するのが定石

導入部はストーリーの重要な部分を描いて読者を引きつけること。

・どういう主人公?
・どういうテーマ?
・どういう世界観?

1ページ目は作品の顔になるページ、どんな主人公が何をする漫画なのかを伝える構成にすること。

・漫画の舞台となる場所を書き、読者にしっかりと伝える
・起承転結の「起・承」の部分に伏線張っておく
・漫画の主人公を登場させ、状況説明をして、この漫画は何を見せようとしているのか読者に感じ取らせる

書籍に載っていたホラー漫画の例‥

①最初に主人公たち(3人)が心霊スポットへ出かける描写
②しかし、主人公たちが心霊スポットについても何も起こらない
③主人公たちがガッカリしている演出をさせる
④読者は「そんなはずはない!」と逆に興味を持つ効果
⑤読者の疑問を主人公たちに代弁させ、主人公と読者を一体化(感情移入の効果)させる
⑥見せ場(霊が出てくる場面)は大きなコマを使う

⑤はどこかで見たな‥と思ったら、ブログのノウハウでいつも使っている方法だ。
読者が疑問におもうだろう事を片っ端から答えていくやつだね。
ブログとマンガは、やっぱり似ているなぁ‥(^^;)

余談:その他マンガの物語に関するウンチク

・ストーリーが面白くなるように「あえて順番を入れ替える」
・主人公の行動なしでも、アイディアだけで成立するマンガもある

ストーリーが面白くなるように「あえて順番を入れ替える」

映画やアニメの導入部などに、
・なんだかわからないけど、戦いが始まっている
・登場人物が一切わからないのに、犯人らしき人物が殺人を犯している
・主人公らしき人物が彼氏や彼女に振られる
・怪しい集団が秘密の会議をしている
・・のような場面を見たことがありませんか?

本来なら起承転結でいう「承・転・結」にあたる部分を「起」に持ってきている例ですね。
読者に「ん?これはどういう事?」と興味を抱かせる効果があります。

ネットでよくいう「最初からクライマックス」みたいな技法ですね。

前に読んだ批評理論入門にも書かれていましたね。プロットとストーリーの違い↓

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核や主人公の行動目的などなくても、アイディアだけで成立するマンガもある

いわゆるショートストーリーが多いと言われるジャンル

・SF
・ギャグ
・推理系やホラー

マンガの例

ギャグ:クレヨンしんちゃん
SF:ドラえもん
推理系やホラー:名探偵コナン、金田一少年の事件簿

漫画とは違いますが、ショートドラマ「世にも奇妙な物語」なんかそうですね。

ただし、アイディアは斬新なものに限るとされています。

まとめ:絵と文字で説明するのは大変だけど、伝わりやすさが段違い

ブロガーとして約3年、文章を書いてきましたが、漫画はそれ以上に大変な作業だということが分かりました。
漫画家さんって、本当にすごいんだなぁ‥(^^)

ブログの工程 漫画の工程
書きたい記事を考える ストーリー(キャラ・世界観でもOK)を考える
見出しなど記事の設計図を書く 詳細な描写を文章(または絵)で書き出す
記事を書きながら、下調べ ネーム(設計図)を書く
フリー素材などの画像を入れる コマのつながりや時系列が合っているかチェックする
太線・マーカー・赤文字などの装飾をする 下調べしながら、下書きをする
数日寝かせて推敲する ペン入れをする
アイキャッチを作る 効果音やセリフなどを入れる
完成! トーンを貼る
全体を確認
完成!

漫画の方が圧倒的に手間がかかりますが、分かりやすさ・伝わりやすさは断然漫画が上ですよね(^^)

・ブログは文字(+画像)で説明
・漫画は文字と絵で説明

漫画を上手くブログに取り入れたいな‥

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